ハイプリエステスの本体はミドラー|能力・素顔・元ネタ・登場巻

ハイプリエステス(女教皇)は、第3部『スターダストクルセイダース』でミドラーが使うスタンドです。コーヒーカップや計器、海底の岩まで、鉱物でできたものならなんにでも化けて、潜水艦で進む承太郎たちを襲います。

本体のミドラーは戦いのあいだ姿を見せず、原作で描かれるのは倒れた小さな1コマだけ。「本体は誰で、どんな顔なの?」と気になった人のために、原作・アニメ・ゲームでの描かれ方の違いをまとめました。

能力・元ネタ・登場する巻と話数も、あわせて確かめられます。この記事は、第20巻のミドラーとの戦いの結末に触れます(ネタバレを含みます)。

ハイプリエステスの基本情報

本体はミドラーで、原作では第19巻から第20巻にかけて登場します。まずは表で全体をつかんでください。

項目内容
本体ミドラー
漢字の表記女教皇
登場する部第3部『スターダストクルセイダース』
原作第19巻「女教皇 その①〜③」/第20巻「女教皇 その④」
単行本の刊行日第19巻 1990年12月4日/第20巻 1991年2月8日
TVアニメ第3部第23話「女教皇(ハイプリエステス)その1」/第24話「その2」
放送日(TOKYO MX)第23話 2014年9月6日/第24話 2014年9月13日(土曜0時30分〔金曜深夜〕)
能力の種類遠隔操作型
ステータス破壊力C・スピードB・射程距離A・持続力A・精密動作性D・成長性D
元ネタタロット大アルカナ2番「女教皇」

ステータスは画集『JOJO A-GO!GO!』の設定です。射程距離Aの遠隔操作型なのに、本体に近づくほど強くなるのが変わった点です。

ハイプリエステスの本体はミドラー

ミドラーは、DIOが差し向けた刺客のひとりで、スタンド使いの女性です。潜水艦でエジプトへ向かう承太郎たちを襲いました。

アヴドゥルはミドラーの名前を前から知っていて、スタンドの正体もすぐに言い当てます(第19巻)。

水中の一行には、ミドラーがスタンドを通して話しかけてきます。本体がいたのは、一行が目指していた海岸です(第20巻)。

ミドラーの素顔は原作・アニメ・ゲームで違う

フィギュアやゲームで知られるジプシー姿の美女は、原作には出てきません。

媒体本体の描かれ方出てくるところ
原作倒れた小さな1コマだけ。裾の長い服で、顔は分からない第20巻「女教皇 その④」
TVアニメ一行を閉じ込めた場面に、小さなシルエットが一瞬加わっただけ第3部第24話
カプコンの格闘ゲーム作者描き下ろしの、露出の多いジプシー姿の美女『ジョジョの奇妙な冒険』(1998年)
画集格闘ゲームとほぼ同じ姿『JOJO A-GO!GO!』
コブラチームのRPGスチュワーデスとして本体が出る『ジョジョの奇妙な冒険』

原作で美女の顔を探しても見つからないのは、この姿がゲーム用に描かれたものだからです。フィギュア「スタチューレジェンド」も格闘ゲームの姿がもとなので、よく見る美女の出どころはゲームと画集です。

原作で顔を見たのは、ポルナレフひとりしかいません。そのポルナレフも「歯が全部フッ飛んでるから見てもしようがない」と言うだけでした(第20巻)。

ミドラーの声優と名前の由来

ミドラーの声は、TVアニメとカプコンの格闘ゲームで担当が違います。

作品担当
TVアニメ『スターダストクルセイダース』(2014年)久川綾
格闘ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険』(1998年)長沢美樹
格闘ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産』(1999年)長沢美樹

声優を調べて2人の名前が出てきたら、アニメが久川綾、ゲームが長沢美樹と覚えておくと迷いません。

名前の由来は、アメリカの歌手ベット・ミドラーです(『集英社ジャンプリミックス』vol.5、152ページ)。TVアニメの北米版では、名前が “Rose”(ローズ)に変わります。

ほかの例は、英語版で名前が変わるキャラクターの一覧で確かめられます。

ハイプリエステスの能力

できることは、鉱物に化ける・遠くから動く・爪と歯で攻める、の3つです。姿は、人の頭に2本の腕が生えたような形をしています。

鉱物ならなんにでも化ける

最初に化けていたのは、コーヒーカップでした。5人なのにカップが6つあり、そのひとつを手に取ったジョセフが襲われます(第19巻、アニメ第3部第23話)。

アヴドゥルの説明では、鉱物でできたものならなんにでも化けられます(第19巻)。機械や人工物にもなれて、一度化けると見分けがつきません。

そのあとは計器や壁に溶け込み、カミソリやポルナレフのレギュレーター(呼吸の器具)にも化けました(第19巻)。最後は海底の岩で、2つの海底トンネルに見えたのは巨大な顔の鼻の穴です(第19巻、アニメ第3部第24話)。

遠くから動けて、本体に近いほど大きくなる

遠隔操作型は、ふつう射程が長いかわりにパワーが弱い型です。ハイプリエステスも本体からかなり離れて動けますが、本体との距離でパワーが増えたり減ったりします。

海底の場面では、本体が7メートルの近さにいました。スタンドは、人間数人を丸ごと飲み込めるほど巨大になっています(第20巻)。

遠隔操作型としては例外で、遠くでは小物に化けて潜み、近くでは一行ごと飲み込みます。潜水艦の中と海底とで大きさがまるで違うのは、この性質のためです。

爪はジョセフの義手を切り、歯はダイヤモンド並み

最初の襲撃でジョセフの鋼鉄の義手をたやすく切り落としたのが、鋭い爪です(第19巻、アニメ第3部第23話)。歯はダイヤモンド並みの硬さで、巨大な口では舌も使って承太郎をかみつぶそうとします(第20巻)。

ハイプリエステスができること・できないこと

原作の場面と巻を根拠に、10項目に分けて整理しました。

項目できる・できない根拠の場面(巻)
鉱物や人工物に化けるできるコーヒーカップ・計器・カミソリ(第19巻)
化けたあと見分けさせないできる6つのカップのどれが敵か分からない(第19巻)
本体から遠く離れて動くできる海の中の潜水艦を襲う(第19巻)
本体の近くで巨大になるできる海底で一行を口に飲み込む(第20巻)
鋼鉄を切るできるジョセフの義手を切り落とす(第19巻)
つかまれても逃げるできるカミソリに化けてスタープラチナの手から逃げる(第19巻)
人の体の中へ入るできるレギュレーターからポルナレフの口へ(第19巻)
水中の相手に本体の声を届けるできる口の中の一行にミドラーが話しかける(第20巻)
歯がスタープラチナのラッシュに耐えるできない歯を内側から全部折られる(第20巻)
スタンドが負けても本体は無事でいるできない岸で倒れた本体の歯が全部飛んでいた(第20巻)

表の最後の2行が、そのまま決着につながります。

ハイプリエステスの弱点は?承太郎との決着

決め手は、スタープラチナのラッシュで歯を内側から折ったことです(第20巻)。本体が最後まで見えないぶん、どこで何が起きたのか分かりにくい戦いなので、順に追いかけます。

潜水艦を沈められた一行は、スキューバの装備で脱出します(第19巻、アニメ第3部第24話)。海底トンネルだと思って泳いだ先は、鼻の穴でした(第19巻)。

一行はそのまま、巨大な口の中に飲み込まれます(第20巻)。口の中で、ミドラーは承太郎が好みのタイプだと言い出します。

ポルナレフはそこにつけこみ、承太郎に口説かせて油断させようとしました。その策はうそだと見抜かれ、ミドラーは舌で承太郎を歯の上へ押し出します。

かみつぶされかけた承太郎は、スタープラチナのラッシュで、その歯を全部へし折りました。

岸に上がった一行が見つけたのは、倒れて再起不能になったミドラーでした(第20巻)。

スタンドが傷つくと本体も傷つくのが、スタンドの基本のルールです。スタンドの歯を折られたミドラーも、本体の歯が全部飛んでいました。

例外も含めたルールは、スタンドと本体のダメージの関係で確かめてみてください。

「ミドラーはこのあと、また出てくるの?」の答えも、ここにあります。ミドラーが出てくるのは「女教皇」の4話だけで、海岸で倒れている場面が最後の登場です。

元ネタはタロット2番「女教皇」

第3部のスタンドの多くは、タロットの大アルカナから名前を取っています。ハイプリエステスが当たるのは、2番のカード「女教皇」です。

前後のカードは、1番「魔術師」のマジシャンズレッドと、3番「女帝」のエンプレスです。ほかの組み合わせは、第3部のスタンドとタロットの対応表で一覧にしています。

荒木飛呂彦は、第3部の描き始めについて文庫版第7巻(349ページ)で触れています。「敵味方合わせて22人(タロットカードの枚数)ぐらいで終わるだろうと思って描き始めた」という言葉です。

実際には、エジプトに上陸してから先の刺客は、タロットではなくエジプト9栄神のカードの暗示を持ちます。

デザインのモチーフは、アフリカの呪術的な民族衣装です。『JOJOVELLER完全限定版 STANDS』(2013年)の荒木飛呂彦のコメントで明かされました。

原作の話の題は「女教皇(ハイプリエステス)」です。英語名 The High Priestess の読みから「ハイ・プリーステス」と書く資料もあります。

どちらも同じカードの読み方の違いで、原作の表記に合わせるなら「ハイプリエステス」です。

ハイプリエステスが登場する巻と話数

原作では4話、アニメでは2話の短い戦いです。場面ごとに、原作の巻と話の題、アニメの話数をまとめました。

出来事原作TVアニメ(第3部)
コーヒーカップに化け、ジョセフの義手を切る第19巻「女教皇 その①」第23話
アヴドゥルが正体を明かす。計器・壁・カミソリに化ける第19巻「その②」第23話
レギュレーターでポルナレフを襲う。潜水艦から脱出第19巻「その③」第24話
口に閉じ込める。歯を折られて決着、エジプト上陸第20巻「その④」第24話

原作を読み返すときもアニメを見返すときも、この4行が目印です。

公式サイトの第23話のあらすじは、コーヒーカップの襲撃で終わっています。第24話のあらすじは、沈みかけた潜水艦からの脱出から始まります。

アニメ第3部第23話には、ジョセフが潜水艦から妻のスージーQに電話をかける、原作にない場面も加わりました。

第24話は、第3部アニメの前半(第1〜24話)の最後の話です。ハイプリエステス戦で前半が終わり、第25話からエジプト編が始まります。

全48話の流れをつかみたいなら、第3部アニメ全48話の区切りが役に立ちます。

関連するスタンド・人物

ハイプリエステスと戦った一行と、戦いのあとに加わる仲間です。

参考

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