バイツァ・ダストの意味(負けて死ね)と能力・元ネタ・登場巻

バイツァ・ダストは、第4部『ダイヤモンドは砕けない』の吉良吉影が手に入れた、キラークイーンの「第3の爆弾」です。原作では「負けて死ね」という日本語が当てられていて、正体を知った人を爆弾に変え、時間を約1時間巻き戻します。

爆殺・巻き戻し・取り憑きが一度に動くので、「誰が覚えていて、何がくり返されるのか」は混乱しやすいところ。この記事では仕組みを順にほどき、名前の意味や早人が破った方法まで、巻と話数つきでまとめました。

吉良吉影の最期(第47巻)に触れるので、ネタバレに注意してください。

バイツァ・ダストの基本情報

独立したスタンドではなく、キラークイーンが持つ3つ目の爆弾です。まずは本体とステータスを一覧で。

項目内容
本体吉良吉影(アニメの声は森川智之)
登場する部第4部『ダイヤモンドは砕けない』
能力の種類キラークイーンの第3の爆弾
原作での表記負けて死ね(バイツァ・ダスト)
初登場原作第45巻/アニメ第35話
ステータス破壊力B・スピードB・射程距離A・持続力A・精密動作性D・成長性A
元ネタクイーン「地獄へ道づれ」(1980年)

射程距離はAで、キラークイーン本体のD(射程2mほど)から大きく伸びています。

見た目は、ふだんのキラークイーンのまま。進化しても外見が変わらなかったのは、シリーズでキラークイーンだけです。

キラークイーンについては、荒木飛呂彦が『JOJOVELLER完全限定版 STANDS』(2013年)で語っています。何でもありのスタンドにしたくなかったため、能力を細かく分けて描き、制限を持たせたかったという発言です。

第1の爆弾やシアーハートアタックとの違いは、キラークイーンの3つの爆弾で見比べられます。

バイツァ・ダストの能力|爆殺・巻き戻し・運命

何がどの順に起きるのか、まずは5つの段階を表で追ってください。

段階何が起きるか根拠(巻・話)
仕掛ける正体を知った人を爆弾に変え、スイッチを押す第45巻
取り憑く時間が戻り、キラークイーンがその人に取り憑く第45巻
爆殺するその人から吉良のことを知った相手が爆発する第45巻/アニメ第36話
巻き戻す新しく誰かを爆殺すると、その時刻から1時間戻る第45巻/アニメ第36話
運命でくり返す爆殺された人は、次の周回も同じ時刻に爆発する第45巻/アニメ第36話

要するに、時間が戻るのは「新しく誰かを爆殺したとき」だけ。ここを押さえておくと、同じ朝のくり返しが追いやすくなります。

発現のきっかけと仕掛ける条件|矢と絶望

バイツァ・ダストが目覚めたのは、吉良が早人を手にかけてしまった直後です。露伴たちが明日にも川尻家を調べに来る、最悪のタイミングでした(アニメ第35話)。

そこへ父・吉廣の持っていた「矢」がひとりでに動き、吉良をふたたび貫きます(第45巻)。「ふたたび」なのは、キラークイーン自体も吉廣がエンヤ婆から手に入れた弓と矢で得た能力だからです。

吉良自身は、激しく絶望するほど追い詰められたときに発動する、と確信しています。第1・第2の爆弾のように、好きなときに使える能力ではありません。

仕掛けるときは、吉良の正体を知った「スタンド使いでない人」を爆弾に変え、スイッチを押します。

最終決戦では、救急隊員の女性に自分から正体を明かして条件を満たしました(アニメ第39話)。相手が知らなくても、吉良が名乗れば仕掛けられるわけです。

ただしこのときは、康一のエコーズACT3と承太郎のスタープラチナ・ザ・ワールドに発動を妨げられます(第46〜47巻)。

取り憑き|仕掛けられた人には誰も手を出せない

時間が戻ったあと、キラークイーンは爆弾にした人に取り憑きます。その人への攻撃は、キラークイーンがすべて自動で防ぎます(第45巻)。

仕掛けられた人は自殺もできず、吉良でさえ手を出せません。発動中は、吉良自身もキラークイーンを使えなくなります。

爆殺|吉良のことを知った人・聞き出そうとした人

取り憑かれた人から吉良の情報が漏れると、人形ほどの小さなキラークイーンが現れます。情報を知らされた相手は、全員その場で爆殺されます(第45巻)。

吉良のことを聞き出そうとしただけの人も、対象に入ります。キラークイーンを「見た」時点で瞳の中に入られているので、解除されない限り逃げられません。

最初に爆殺されたのは、早人に接触した岸辺露伴です(第45巻)。

巻き戻しと運命|死は同じ時刻にくり返される

新しく誰かを爆殺するたびに、時間は爆殺の時刻から1時間前に戻ります。露伴の爆殺で戻った先は、7時30分でした(第45巻)。

一度爆殺された人は、次の周回でも同じ時刻が来ると自動で爆殺されます。このときは時間が戻りません。

アニメ第36話のあらすじにも「一度起こった運命の結果は変わらない」とあります。早人が露伴に会わなくても、露伴は爆発してしまいます。

続いて仗助・承太郎・康一・億泰もまとめて爆殺され、一行の全滅がいったんは決まります(第45巻/アニメ第36話)。

仗助たちの爆殺で戻った先は、7時36分でした。戻る幅は同じ1時間でも、爆殺の時刻が露伴より遅かったぶん、戻る先も後ろにずれたわけです。

時を止めるザ・ワールドや、時を消し飛ばすキング・クリムゾンとの違いは時を止める・消す・戻すの違いで比べられます。

誰が覚えているのか

くり返しを覚えているのは、仕掛けられた早人だけです。時間が戻れば出来事はなかったことになり、周りの人の記憶にも残りません。

能力の持ち主である吉良にも、巻き戻る前に何が起きたのか、何回くり返したのかは分かりません(第45巻)。ここが一番ややこしいところです。

アニメ第37話の吉良も、早人の様子から「何度も同じ朝を往復している」と察するだけです。

解除の条件と、早人が破った方法

くり返しを解除できるのは、吉良本人だけです。運命の爆殺が起きる前に吉良が解除すれば、自動の爆殺は起きなくなります。

早人は、ストレイ・キャットの空気弾で吉良を倒そうとして失敗します(アニメ第37話)。吉良は、これ以上早人を同じ朝に戻らせるのは危ないとみて、今回で解除しようと考えます。

早人はこの朝、くり返しで得た知識を使って、あらかじめ仗助を早く起こしていました。そのうえで、吉良が自分の本名を口にしたところを仗助に目撃させます(第45巻)。

正体を知られた吉良は、身を守るためにキラークイーンを使うしかなくなります。こうして露伴が死ぬ前の時点で、バイツァ・ダストは解除されました。

吉良が自分で本名を口にしても、聞いた仗助は爆殺されません。爆殺が起きるのは、取り憑かれた早人から吉良のことが漏れたときだけだからです。

できること・できないこと

仕掛けられた側だけでなく、吉良の側にもできないことがあります。

項目できる・できない根拠(巻・話)
正体を知った、スタンド使いでない人に仕掛けるできる第45巻
吉良のことを知った人・聞き出そうとした人を爆殺するできる第45巻/アニメ第36話
爆殺した人を、次の周回も同じ時刻に死なせるできる(時間は戻らない)第45巻/アニメ第36話
取り憑いた人を傷つける(本人・吉良も)できない第45巻
発動中に吉良がキラークイーンで戦うできない第45巻
巻き戻る前の出来事を吉良が知るできない第45巻/アニメ第37話
吉良以外が解除するできない第45巻

特に覚えておきたいのは、「吉良は巻き戻る前を知らない」「発動中は自分で戦えない」の2行。第45巻の早人の逆転は、この2つを押さえるとつかみやすくなります。

バイツァ・ダストの意味と元ネタ

原作で当てられている日本語は「負けて死ね」です。英語では Bites the Dust と書き、クイーンの曲名の後半にあたります。

名前にまつわる事実を表にまとめました。

項目内容補足
原作の日本語負けて死ね原作第45巻
英語の慣用句 bite the dust地面に倒れる/死ぬ/失敗に終わる英語の辞書の意味
巻と話の題アナザーワン バイツァ・ダスト第45巻/アニメ第35・36話
もとの曲「地獄へ道づれ」(Another One Bites the Dust)クイーン、1980年

第45巻の題「アナザーワン バイツァ・ダスト」は、曲の原題をそのままカタカナにしたものです。第418〜427話も、この題に「その①〜⑩」を付けて続きます。

元ネタは、イギリスのロックバンド・クイーン(Queen)の「地獄へ道づれ」(1980年)。キラークイーン、シアーハートアタックとあわせて、3つともクイーンの曲名から来ています。

この由来は『集英社ジャンプリミックス ダイヤモンドは砕けない』vol.17の190ページで紹介されています。

「地獄へ道づれ」はアルバム『ザ・ゲーム』の収録曲で、1980年8月22日にシングルが出ました。作詞・作曲はベースのジョン・ディーコン。アメリカのBillboard Hot 100では1位になっています(1980年10月4日付)。

登場する巻と話数

発現から解除までは、第45巻の1冊に収まっています。アニメで見返したいなら、話数の列を見てください。

出来事原作の巻アニメの話
早人がビデオで吉良を隠し撮りする第44巻第31話
矢が吉良を貫き、バイツァ・ダストが目覚める第45巻第35話
露伴の爆死と同じ朝のくり返し第45巻第35〜36話
仗助・承太郎・康一・億泰も爆死する第45巻第36話
吉良が解除し、仗助との戦いになる第45巻第37話
救急隊員の女性に仕掛けようとする第46〜47巻第39話
吉良吉影の最期第47巻第39話

第47巻には、第4部の最後の3話と第5部の始まりが一緒に入っています。

アニメ第36・37話では、映像が逆再生する「バイツァ・ダスト版OP」が流れました。公式ポータルの制作ノート(PRODUCTION NOTE 04)でも取り上げられた演出です。

このころのオープニング曲は「Great Days」です。第4部の主題歌はジョジョ アニメ主題歌の一覧にまとめています。

よくある疑問

レクイエムとの関係と、殺されたはずの早人が生きている理由の2つに答えます。

バイツァ・ダストはレクイエムなのか

原作でレクイエムとは呼ばれていません。「矢に刺されたのにレクイエムではないの?」と引っかかりやすいところです。

矢が刺さったのは吉良の左腕で、スタンドではなく本体です(第45巻)。

レクイエムは、「矢」でスタンドを貫いて生まれる能力です。原作でそう呼ばれるのは、第5部のゴールド・エクスペリエンス・レクイエムとシルバーチャリオッツ・レクイエムの2体です。

レクイエムの仕組みは、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの能力で詳しく解説しています。

一度殺された早人はなぜ生きているのか

バイツァ・ダストが時間を巻き戻し、早人が殺された出来事ごと消したからです。早人が殺されたのは、矢が吉良を貫く前のことでした(アニメ第35話)。

運命として同じ時刻にくり返されるのは、バイツァ・ダストで爆殺された人の死です(第45巻)。早人の死がくり返されない理由は、原作では明かされていません。

関連するスタンド・人物

  • 吉良吉影:バイツァ・ダストの本体。吉良吉影のプロフィールと結末で最期まで追えます
  • キラークイーン:バイツァ・ダストを含む3つの爆弾を持つスタンド
  • 川尻早人:川尻家の一人息子で、仕掛けられた人物。スタンド使いではありません
  • 岸辺露伴:最初に爆殺された漫画家
  • 広瀬康一と空条承太郎:救急隊員への発動を妨げた2人

参考

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