20th Century BOYは、第7部『スティール・ボール・ラン』でマジェント・マジェントが使うスタンドです。原作には「20th センチュリー・ボーイ」と書かれた箇所もあります。
能力は、ひざをついて構えている間だけの絶対防御。銃弾も鉄球も爆発も地面へ受け流しますが、そのあいだ体はまったく動かせません。
「無敵の防御なのに、どうして2回も負けたの?」は、読んでいて引っかかりやすいところ。この記事では、2度の負け方とマジェントの最後、同じ名前の曲まで、原作の巻と話つきでまとめました。
マジェントの結末(第16巻)とタスクACT4の登場(第22巻)に触れます(ネタバレを含みます)。
20th Century BOYの基本情報(本体・ステータス・初登場)
本体は、ファニー・ヴァレンタイン大統領が送り込んだ刺客、マジェント・マジェントです。第6ステージで相棒のウェカピポと組み、ジャイロ・ツェペリとジョニィ・ジョースターを襲います(第13〜14巻)。
基本の設定を表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体 | マジェント・マジェント(大統領の刺客) |
| 登場する部 | 第7部『スティール・ボール・ラン』 |
| 戦う場面 | 第6ステージと第8ステージ |
| 初登場(原作) | 第14巻 第52話(文庫版第9巻) |
| 初登場(アニメ) | 未登場(2026年10月31日時点) |
| 形 | 本体が身にまとう、兜のような「着るタイプ」 |
| ステータス | 破壊力なし/スピードC/射程なし/持続力A/精密動作性D/成長性C |
| 同じ名前の曲 | T・レックス「20th Century Boy」(1973年) |
見た目は、バッタのような頭と両肩だけ。本体のそばに立つ人型ではなく、マジェントが鎧のように着込んで使います。
ステータスは『JOJOVELLER』(2013年)で設定されたもので、第7部の単行本にはステータス表がありません。破壊力も射程も「なし」なので、このスタンドにできるのは守ることだけです。
「20th センチュリー・ボーイ」とも書かれる(表記と英語名)
原作の中でも書き方は1つではなく、英語版の名前も合わせると表記は3通りです。
| 表記 | 使われているところ |
|---|---|
| 20th Century BOY(トウェンティース・センチュリー・ボーイ) | 原作第62話、『JOJOVELLER』 |
| 20th センチュリー・ボーイ | 原作第53話のカット |
| Millesimal Boy | 英語版(VIZ Media) |
「20th センチュリー・ボーイ」も英語の「Millesimal Boy」も、同じスタンドのことです。読みは「トゥエンティース」ではなく、「トウェンティース」。
20th Century BOYの能力|構えている間は攻撃を地面へ受け流す
20th Century BOYを身にまとい、ひざと両手を地面につけて構えると、攻撃はマジェントに届かなくなります。銃弾も鉄球もスタンドの攻撃も、地面や周りへ流れていきます。
荒木飛呂彦の説明では、アース線のようなベルトで攻撃を地面へ流すイメージです(『JOJOVELLER』2013年)。何を防げて、どこに穴があるのかを、戦いの順に見ていきましょう。
タスクの爪弾も鉄球も受け流す(第14巻)
能力が初めて描かれるのは、第6ステージの凍った海峡での戦いです(第14巻 第52話)。ショットガンを持ったマジェントに、ジョニィがタスクACT2の爪弾を撃ち込みます。
ひざをついたマジェントは、その爪弾もジャイロの鉄球も難なく受け流しました。タスクのACT1〜4の違いは、タスクの能力の解説にまとめています。
ナイフも爆発も水の中も防ぐ(第16巻)
第8ステージのフィラデルフィアで戦う相手は、かつての相棒ウェカピポです(第16巻 第60話・第62話)。
ウェカピポがナイフで顔を突いても、折れたのは刃のほうでした。頭をめがけて鉄球を直接投げつけても、マジェントには届きません。
第62話では、マジェントが火をつけたダイナマイトが爆発します。深い傷を負ったのはウェカピポで、マジェントは無事でした。そのあとデラウェア河の底に沈んでも、溺れずにいます。
ナイフ、鉄球、爆発、水。手を変えても、構えている間のマジェントには1つも通りませんでした。
構えている間は体を動かせない
守りの代わりに失うのが、体の自由です。構えている間のマジェントは、まったく身動きができません。
攻めるのはすべて武器まかせで、マジェントはショットガンやサイレンサー付きの拳銃を使います。ダイナマイトを並べたベルトも身につけています。
撃とうとする前に構えを解いた点は、第53話のジャイロ戦も第62話の再戦も同じです。「無敵なのに、なぜ負けたのか」の答えは、この構えを解いたすきにあります。
20th Century BOYのできること・できないこと
原作の描写と『JOJOVELLER』から分かる「できる」は5つ、「できない」は4つです。根拠の巻と話もつけて表にしました。
| 項目 | できる・できない | 根拠 |
|---|---|---|
| タスクACT2の爪弾を受け流す | できる | 第14巻 第52話 |
| ジャイロとウェカピポの鉄球を受け流す | できる | 第14巻 第52話、第16巻 第60話・第62話 |
| 銃弾を受け流す | できる | 第14巻 第52〜53話 |
| ダイナマイトの爆発を防ぐ | できる | 第16巻 第62話 |
| 水の中で溺れずにいる | できる | 第16巻 第62話 |
| 構えたまま動く | できない(体をまったく動かせない) | 第16巻 第62話 |
| スタンドで攻撃する | できない(破壊力・射程「なし」) | 『JOJOVELLER』 |
| 構えを解いている間の攻撃を防ぐ | できない | 第14巻 第53話、第16巻 第62話 |
| 構えたままワイヤーをほどく | できない(構えを解けば溺れる) | 第16巻 第62話 |
「できない」4つのうち3つは、「動く」か「構えを解く」に関わるもの。残る1つは、スタンドそのものに攻撃の力がないことです。
攻撃の種類が理由で「できない」になった行は、表に1つもありません。
20th Century BOYの弱点|無敵の防御はどう破られた?
マジェントが負けた2回は、どちらも構えを解いて銃を手にした瞬間を突かれています。2つの戦いの破られ方を表にしました。
| 戦い(巻・話) | 破り方 | 結果 |
|---|---|---|
| 第14巻 第53話・ジャイロ戦 | はね返した弾丸が上から落ちてくる | 顔の左側を撃ち抜かれ、左眼を失明する |
| 第16巻 第62話・ウェカピポ戦 | ワイヤーで縛り、馬車の車輪で河の底へ | 動けないまま河の底に残る |
ジャイロは上からの不意打ちで、ウェカピポは構えを解けば溺れる河の底で決着をつけました。
1回目は落ちてきた弾丸(第14巻 第53話)
ジャイロは腹に受けた弾丸も鉄球のように使える、とウェカピポがマジェントに警告します。マジェントは構えて、ジャイロが投げた弾丸を上へはね返しました。
そのあとマジェントは構えを解き、拳銃を抜きながら、落ちている鉄球を拾ってみろとジャイロを挑発します。そこへ上から弾丸が落ちてきて、マジェントの顔の左側を撃ち抜きました。
マジェントは命を取りとめ、のちにディエゴ・ブランドー(Dio)に助けられます。ただし左眼の視力を失い、ほかにも後遺症が残りました。
2回目はデラウェア河の底(第16巻 第62話)
再戦の始まりは、マジェントがスティーブン・スティールを撃つ場面です(第16巻 第60話)。そこへウェカピポが来て、2人は走り出した馬車の上で戦うことになります。
第62話で、ウェカピポは鉄球で馬に「左半身失調」を起こさせ、馬車ごとデラウェア河へ突っ込ませます。爆発で傷を負ったウェカピポを、マジェントは構えを解いて撃とうとしました。
その瞬間、ワイヤーがマジェントの体を縛ります。鉄球の回転で馬車の車輪に巻き取られ、マジェントは河の底へ引きずり込まれました。
スタンドを解けばワイヤーはほどけますが、そのとたんに溺れます。構えている限り溺れず、動くこともできないまま、マジェントは河の底に残されました。
マジェント・マジェントは死亡した?
原作では、マジェントが死んだとは描かれていません。生きているのか死んでいるのかも、明かされないままです。
河の底のマジェントは、ディエゴが助けに来るのを待ち続けます。誰も来ないまま、待つことも考えることもやめ、完全にリタイアします(第16巻 第62話)。
タスクACT4は20th Century BOYに通用する?
原作にこの2つがぶつかる場面はないので、答えは出ていません。20th Century BOYと戦ったタスクは、ACT2までです。
タスクの進化とマジェントの出番を、巻の順に整理しました。
| 出来事 | 巻・話 |
|---|---|
| タスクACT2の爪弾が受け流される | 第14巻 第52話 |
| タスクACT3が生まれる | 第15巻 第56〜59話 |
| マジェントが河の底でリタイア | 第16巻 第62話 |
| タスクACT4が生まれる | 第22巻 第85〜87話 |
ACT3はマジェントのリタイアより前に生まれていますが、第16巻でマジェントと戦うのはウェカピポです。ACT4が生まれるのは、マジェントの退場から6巻あとでした。
ちなみに第52話の凍った海峡では、黄金長方形の手本になるものが周りにないことに、ジョニィ自身が気づいています。原作に描かれているのは、手本のないこの場でACT2の爪弾が受け流された、というところまでです。
ACT4がほかのスタンドに通用するのか、発動条件と止め方は黄金の回転とタスクACT4の解説で整理しています。
20th Century BOYという名前とデザイン
スタンド名には同じ名前の洋楽があり、デザインには荒木飛呂彦のコメントが残っています。
同じ名前のT・レックスの曲
第4部以降のスタンド名は、洋楽のアーティスト名・曲名・アルバム名から取られることが多くなっています。このスタンドにも、同じ名前の曲があります。T・レックス(T. Rex)の「20th Century Boy」(1973年)です。
マーク・ボランが書いた曲で、1973年3月2日にシングルとして発売されました。録音は1972年12月3日、東京の東芝のスタジオです。
本体の名前も音楽から来ていて、由来は日本のグループSOUL’d OUTの曲「Magenta Magenta」です。荒木飛呂彦は『MTV PAPER』VOL.67の対談で、SOUL’d OUTから曲名を漫画に使う許可を得ています。
作者のコメントは「無敵の防御」(JOJOVELLER)
荒木飛呂彦は『JOJOVELLER』(2013年)で、このスタンドを「身に纏う系」と説明しています。コンセプトに挙げているのは、「無敵の防御」です。
頭とベルトには、下を向いた矢印の模様が描かれています。同じく本体が身にまとう形のスタンドには、第5部のホワイト・アルバムやオアシスがあります。
20th Century BOYが登場する巻と話数
20th Century BOYが出てくるのは、第14巻と第16巻の2つの巻です。本体のマジェントは、その前の第13巻から姿を見せます。
単行本と文庫版では巻の番号が違うので、両方を表にしました。
| 出来事 | 単行本の巻・話 | 文庫版 |
|---|---|---|
| マジェント・マジェントが初登場 | 第13巻 第51話 | 第9巻 |
| 20th Century BOYが初登場 | 第14巻 第52話 | 第9巻 |
| 落ちてきた弾丸で左眼を失明する | 第14巻 第53話 | 第10巻 |
| スティーブン・スティールを撃つ | 第16巻 第60話 | 第11巻 |
| デラウェア河の底でリタイア | 第16巻 第62話 | 第11巻 |
第51〜53話の題は「壊れゆく鉄球 レッキング・ボール その①〜③」。第60話は「ボース・サイド・ナウ その①」、第62話は「いともたやすく行われる えげつない行為」です。
戦いが第14巻と第16巻に分かれていて、あいだの第15巻にマジェントは出てきません。まとめて読み返すなら、単行本は第13〜16巻、文庫版は第9〜11巻を手に取ってみてください。
アニメで20th Century BOYはいつ出てくる?
アニメで「20th Century BOYはいつ出てくるの?」と待っている人へ。2026年10月31日時点で、まだアニメには登場していません。
公式サイトのあらすじは、オエコモバに襲われたジャイロとジョニィが「ゾンビ馬」を手に入れる話まで公開されています。オエコモバは第2ステージの敵です。
20th Century BOYが出てくるのは、原作の第11〜14巻にあたる第6ステージ。アニメで見られるのは、まだ先です。
公式サイトのキャラクター紹介にもマジェント・マジェントの名前はなく、声優も発表されていません。いま何話まで配信されているかは、ジョジョアニメの話数一覧で確かめられます。
関連するスタンド・人物
20th Century BOYの本体と、2つの戦いに関わる人物をまとめました。
- マジェント・マジェント:20th Century BOYの本体。ファニー・ヴァレンタイン大統領の刺客で、第6ステージと第8ステージに出てきます。
- ウェカピポ:第6ステージでの相棒で、第62話でマジェントを河に沈めた相手。鉄球の技術「レッキング・ボール」はスタンドではありません。
- ジャイロ・ツェペリとジョニィ・ジョースター:第52〜53話で戦った相手。ジョニィのスタンドはタスクです。
- ディエゴ・ブランドー(Dio):第53話のあとマジェントを助けた人物。第8ステージのマジェントは、ディエゴの手先として動きます。
第7部のほかのスタンドは、ジョジョ7部のスタンド一覧で本体と初登場の巻を確かめられます。
参考
- 『スティール・ボール・ラン』第13〜14巻・第16巻(集英社、2007〜2008年)
- アニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』公式サイト あらすじ
- Wikipedia「スティール・ボール・ラン」
- JoJo’s Bizarre Encyclopedia「20th Century BOY」
- JoJo’s Bizarre Encyclopedia「JOJOVELLER Stands (September 2013)」

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