シルバーチャリオッツは、第3部『スターダストクルセイダース』から登場するジャン・ピエール・ポルナレフのスタンドです。騎士の姿でレイピアを振るう近距離型で、特殊な能力は持たず、剣さばきの速さと正確さで戦います。
第5部『黄金の風』では「矢」に貫かれ、周りの魂を入れ替える「チャリオッツ・レクイエム」に姿を変えます。同じスタンドとは思えないほど別ものなので、ここが混乱しやすいところ。
この記事では、2つの姿の能力と元ネタ、子供の姿や二刀流が出てくる巻と話数をまとめました。
第3部の戦いの勝敗と、第5部の終盤(第61〜63巻)の展開に触れるので、未読の人は注意してください。
シルバーチャリオッツの基本情報
まずは一覧で。巻数は、第1〜5部の通し巻数(ジャンプ・コミックス)です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体 | ジャン・ピエール・ポルナレフ |
| 本体の声優(テレビアニメ) | 小松史法 |
| 登場する部 | 第3部・第5部 |
| 初登場(原作) | 第14巻「銀の戦車 その①」 |
| 初登場(アニメ) | 第3部第5話「銀の戦車(シルバーチャリオッツ)」 |
| 漢字・英語表記 | 銀の戦車/Silver Chariot |
| 姿と型 | 甲冑を着た騎士の姿の近距離型 |
| ステータス | 破壊力C・スピードA・射程距離C・持続力B・精密動作性B・成長性C |
| 元ネタ | タロット大アルカナ7番「戦車」 |
ステータスは単行本には載っていません。『JOJO A-GO!GO!』と『JOJOVELLER』(2013年)、第3部のアニメで示された値です。
6項目のうちAはスピードだけ。数字の上でも、力より速さで戦うスタンドです。AからEの読み方は、スタンドの基本ルールをまとめた記事で確かめられます。
超像可動のポルナレフとシルバーチャリオッツのセットは、ジョジョのフィギュアのシリーズ一覧に載っています。
シルバーチャリオッツの能力
武器は、剣さばき・甲冑を脱いだときの速さ・刀身を飛ばす奥の手の3つです。
レイピアの剣さばきとスピードが武器
生まれつきのスタンド使いのポルナレフが10年ほど鍛えてきたので、動きの精密さも高めです。光の速さで動くJ・ガイルの吊られた男(ハングドマン)も切り裂き、妹の仇を討ちました(第16巻、アニメ第3部第11話)。
レイピアと甲冑は「装備」の扱い。壊されても本体とスタンドに傷は入らず、しばらくすると元に戻ります。
甲冑を脱ぐと残像が出るほど速くなる
甲冑を脱ぐ技は、初登場のアヴドゥル戦ですでに使っています(第14巻、アニメ第3部第5話)。残像で分身したように見せ、いくつもの方向から斬りかかりました。
「甲冑なし」の姿はこの状態のことで、速さと引きかえに防御が落ちます。
剣針(レイピアの刀身)を飛ばす奥の手
「剣先を飛ばす技」は剣針のことで、刀身を飛び道具にするハイリスクな技です。
使われたのは、アヌビス神に操られたチャカとの戦いです(第21巻、アニメ第3部第28話)。不意打ちを仕掛けたチャカの首に剣針が刺さり、決着がつきました。
ただ、次にアヌビス神が取りついた床屋のカーンには通じません。ポルナレフの攻撃の型を、アヌビス神がすべて覚えていたからです(アニメ第3部第29話)。
シルバーチャリオッツができること・できないこと
苦手なのは「本体の目が届かない場所」と「剣が通じない相手」の2つです。第3部の場面ごとに表にしました。
| 項目 | できる・できない | 根拠(巻・話) |
|---|---|---|
| 光の速さで動く吊られた男を斬る | できる | 第16巻・アニメ第3部第11話 |
| 甲冑を脱いで速く動く | できる(防御は下がる) | 第14巻・アニメ第3部第5話 |
| 刀身を撃ち出す | できる(奥の手) | 第21巻・アニメ第3部第28話 |
| アヌビス神の刀と二刀流 | できる(操られた状態) | 第21巻・アニメ第3部第29話 |
| 本体の見えない場所で戦う | できない | 第15巻・アニメ第3部第8話 |
| 子供の姿で本来の力を出す | できない(スタンドも幼児化) | 第22巻・アニメ第3部第32〜33話 |
デーボ戦では、見えない場所で戦えない弱点を突かれ、ベッドの下に縛りつけられました(第15巻)。霧や水のように物理攻撃が通じない相手も、大の苦手です。
二刀流・子供の姿・第5部のシルバーチャリオッツ
二刀流と子供の姿は第3部、ケガが姿に出るのは第5部の場面です。
二刀流はアヌビス神に体を乗っ取られたとき(第21巻)
アヌビス神は、持った者を操る刀のスタンドです(集英社の書誌)。二刀流は、この刀に体を乗っ取られていたときの技で、本人の意思ではありません。
レイピアとアヌビス神の刀で、承太郎を敗北寸前まで追い詰めました(第21巻、アニメ第3部第29話)。
子供になるのはセト神のアレッシー戦(第22巻)
セト神は、影に触れた相手を若返らせるアレッシーのスタンドです(第22巻、アニメ第3部第32〜33話)。ポルナレフの年齢なら、一瞬触れただけで7〜8歳ほどに戻ります。
スタンドも本体と同じように縮みます(集英社の書誌、アニメ第3部第33話)。子供のころのシルバーチャリオッツは未発達で、力が弱かったのです。
第5部では本体のケガがスタンドの姿にも出る
第5部のポルナレフは、ディアボロとの戦いで右目・右腕・両足を失い、車椅子で暮らしています。スタンドの姿にもそれが表れ、原作では足が描かれず、右手は細い棒か針のような形です。
コロッセオでの再戦は第61〜62巻(アニメ第5部第33〜34話)。キング・クリムゾンへの対処法を前もって編み出して挑みました。
時を飛ばす仕組みは、キング・クリムゾンの能力をまとめた記事で読んでみてください。
シルバーチャリオッツ・レクイエム(チャリオッツ・レクイエム)の能力
周りの生き物を眠らせて魂を入れ替えるのが、レクイエムの能力です。アニメ公式サイトでは「チャリオッツ・レクイエム」と書かれ、「シルバーチャリオッツ・レクイエム」とも呼ばれます。
矢に貫かれてレクイエムになる(第62巻)
コロッセオでディアボロに敗れた直後のことです(第62巻、アニメ第5部第34話)。死ぬ寸前のポルナレフが、矢を奪われないようシルバーチャリオッツを矢で貫きました。
刺さったのは本体ではなく、スタンドのほう。アニメ公式サイトの第34話あらすじにも「ポルナレフのスタンド『シルバーチャリオッツ』が『矢』に貫かれた」とあります。
周りの人は次々に眠りに落ち、目覚めると魂が入れ替わっていました(集英社の書誌、アニメ第5部第34〜35話)。
周りを眠らせて魂を入れ替え、やがて別の生物に変える
眠ったときに一番近くにいた者同士の魂を入れ替えます。スタンドも魂と一緒に移り、ブチャラティの魂はディアボロの体でスティッキィ・フィンガーズを使いました。
入れ替わった者は、放っておくと「別のもの」へ変わっていきます。アニメ第5部第36話では、ポルナレフの体が異形に変わり始めました。
矢を奪おうとする者には、攻撃をそのまま返します。相手のスタンドを暴走させて、本体自身を攻撃させることもあります。
本体が制御できず、倒すには背後の光を壊す
再起不能だったポルナレフには制御できず、レクイエムは暴走を続けます(第62巻)。見えている姿はあらゆる生き物の「魂の影」で、どこから見ても見る人と反対の方向へ伸びています。
本体は、見る人それぞれの背後にある光源です。影を攻撃しても自分に返ってくるので、倒すには自分の手で背後の光を壊すしかありません。
アニメでは、この光源が黄金の球体として描かれました。最後はブチャラティがレクイエムを破壊し、魂も元に戻ります(第63巻、アニメ第5部第37話)。
シルバーチャリオッツとレクイエムの違い
ステータスは破壊力・スピード・射程距離・持続力・精密動作性・成長性の順です。
| 項目 | シルバーチャリオッツ | チャリオッツ・レクイエム |
|---|---|---|
| 姿 | 甲冑の騎士とレイピア | 帽子とコートの男性のシルエット |
| ステータス | C・A・C・B・B・C | E・E・A・A・E・A |
| 主な能力 | 剣さばき・甲冑を脱ぐ・剣針 | 眠らせて魂を入れ替える |
| 本体の制御 | できる | できない(暴走) |
| スタンド使いでない人から | 見えない | 見える |
| 登場する部 | 第3部・第5部 | 第5部だけ |
スピードはAからEに下がり、射程距離はCからAに上がりました。近くで素早く斬るスタンドが、広い範囲に長く効く力に変わったことが数字に出ています。
ジョルノのレクイエムとの違いと魂の入れ替わりの一覧は、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの記事にあります。
シルバーチャリオッツの元ネタはタロット7番「戦車」
「戦車」は大アルカナの7番目のカードで、「侵略と勝利」を暗示します。第3部のスタンド名はタロットの大アルカナと色などから採られ、洋楽が由来の中心になるのは第4部からです。
荒木飛呂彦は『JOJOVELLER完全限定版 STANDS』(集英社、2013年)で、デザインについて語っています。人間に近いスタープラチナに対し、西洋甲冑にロボットの要素を加えたという内容です。
ポルナレフもシルバーチャリオッツも、動かしやすく王道的で、描いていて楽しかったとも述べています。レクイエムの姿のもとは、モーツァルトにレクイエムを依頼した謎の人物と、死や暗黒の使者のイメージ(同書)。
デザインの比較に出てくるスタープラチナの元ネタも、タロット17番の「星」です。本体の名前の由来は、フランスのミュージシャン、ミッシェル・ポルナレフです。
漢字は「銀の戦車」、英語表記は Silver Chariot
公式の表記は中黒なしですが、「シルバー・チャリオッツ」と書かれていても同じスタンドです。
| 表記 | 使われているところ |
|---|---|
| シルバーチャリオッツ | 公式ポータル・アニメ公式サイト |
| 銀の戦車(シルバーチャリオッツ) | 第14巻の話の題・アニメ第3部第5話の題 |
| チャリオッツ・レクイエム(Chariot Requiem) | アニメ第5部第35・36話のあらすじ |
英語表記 Silver Chariot の Chariot は「戦車」の意味で、元ネタのカード名とそろっています。
シルバーチャリオッツが登場する巻と話数
主な戦いの一覧です。アニメの話数は部ごとに数えています。
| 出来事 | 原作の巻 | アニメ |
|---|---|---|
| アヴドゥル(マジシャンズレッド)と対決(初登場) | 第14巻 | 第3部第5話 |
| デーボの悪魔(エボニーデビル)と戦う | 第15巻 | 第3部第8話 |
| J・ガイルの吊られた男を倒す | 第15〜16巻 | 第3部第10〜11話 |
| アヌビス神との戦い(剣針・二刀流) | 第21巻 | 第3部第28〜29話 |
| セト神で子供の姿に | 第22巻 | 第3部第32〜33話 |
| ヴァニラ・アイスを倒す | 第26巻 | 第3部第42〜44話 |
| コロッセオでディアボロと再戦 | 第61〜62巻 | 第5部第33〜34話 |
| 矢に貫かれてレクイエムに | 第62巻 | 第5部第34〜35話 |
| ブチャラティがレクイエムを破壊 | 第63巻 | 第5部第37話 |
ヴァニラ・アイス戦では、スピードと射程が上がった描写もあります(第26巻)。最後はポルナレフの剣先が、相手の頭を貫きました(アニメ第3部第44話)。
レクイエムの場面だけ読み返したいなら、第62巻『鎮魂歌(レクイエム)は静かに奏でられる』から開くのが近道です。

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