エシディシの元ネタとAC/DCの関係|技・声優・最期は第9巻

エシディシは、第2部『戦闘潮流』に登場する「柱の男」のひとりで、階級はカーズに次ぐ第2位です。血液を摂氏500℃まで熱して操る「炎の流法」で戦います。最後は第9巻で、取りついたスージーQの体から追い出され、朝日を浴びて消滅します。

名前の元ネタとしてよく挙がるのはロックバンドのAC/DCですが、名前の由来は原作では語られていません。この記事では、AC/DCとの関係と作者が実際に語ったこと、技、声優、登場する巻と話数まで、根拠つきでまとめました。

この記事は第2部の結末まで触れます(ネタバレを含みます)。

エシディシのプロフィール(英語表記・階級・年齢)

エシディシは、2000年周期で眠りにつく「闇の一族」の生き残りです。石柱で眠っていた4人の「柱の男」のうち、リーダーのカーズに次ぐ地位にいます。

まずは基本のデータから。英語表記を探している人は、表の1行目を見てください。

項目内容
名前エシディシ(英語表記 Esidisi)
登場する部第2部『戦闘潮流』
種族柱の男(闇の一族)
階級第2位(カーズに次ぐ)
年齢漫画の本編に数字の記載なし
誕生日・身長・血液型漫画の本編に記載なし
戦い方炎の流法(アニメでは熱の流法)。スタンドはなし
目覚めた日と場所1939年1月30日、ローマの地下遺跡
目覚める場面第7巻/アニメ1st Season 第14話
消滅する場面第9巻/アニメ1st Season 第18話

年齢の手がかりは、およそ1万2000年前の旅立ちです。カーズは、思想に共感したエシディシと、生まれたばかりのワムウとサンタナを連れて旅に出ました。

ワムウはおよそ1万2000歳です。旅立ちのときすでにカーズの同志だったエシディシは、そのワムウより年上ということになります。

体は、ダイナマイトを飲み込んで腹の中で爆発させても平然としているほど頑丈です。中国に行ったことがあり、ジョセフとの戦いでは兵法書『孫子』を引用しました(第9巻)。

エシディシの元ネタ・由来は? AC/DCとの関係

エシディシという名前の由来は、原作では語られていません。同じ響きの名前なら、オーストラリアのロックバンド「AC/DC(エーシー・ディーシー)」があります。

AC/DCは、マルコムとアンガスのヤング兄弟が1973年11月に結成したバンドです。「AC/DC」はもともと、電気の「交直両用」を表す言葉でした。

元ネタとしてよく名前が挙がるのはこのAC/DCですが、言えるのは「同じ響きのバンドがある」ところまでです。

ジョジョでは、スタンドだけでなく人物の名前も、全編を通して洋楽から取られる傾向があります。

AC/DCの曲やアルバムと同じ名前は、第7部にも出てきます。スタンドのD4C(いともたやすく行われるえげつない行為)と、ジャイロが鉄球で放つボール・ブレイカーです。

名前と違って、柱の男の見た目には作者自身の説明があります。荒木飛呂彦が語ったのは、『JOJONIUM』第7巻(集英社、2014年)のインタビューです。

ディオを超える敵にするには、「神」の域まで引き上げる必要がありました。そこでもとにしたのが、ローマの彫像、エジプトのスフィンクス、日本の仁王像です。

同じインタビューでは、柱の男を『水戸黄門』にたとえています。カーズが黄門さま、エシディシが助さん、ワムウが格さんという配役です。

エシディシの「元ネタ」を探すときは、名前(作者の説明なし)と、見た目や役回り(作者の説明あり)を分けて読むと迷いません。

エシディシにスタンドはない|炎の流法と技

スタンドという仕組みが物語に出てくるのは、第3部『スターダストクルセイダース』から。第2部の敵であるエシディシは、スタンドを持っていません。

代わりに戦いで使うのが「流法(モード)」です。カーズ・エシディシ・ワムウの3人は、波紋の使い手と戦うためにこの技を磨いてきました。

エシディシの流法は、自分の血液を摂氏500℃まで熱し、その熱を戦いに使うものです。

ここで混乱しやすいのが、流法の呼び名。原作では「炎の流法」、TVアニメでは「熱の流法」と呼ばれています。ゲームの『オールスターバトル』と『アイズオブヘブン』では「熱を操る流法」。

文庫版では、ジョセフ戦の話の題も「炎・流法(モード) エシディシ」です。よく見かける「怪焔王の流法」は、流法そのものではなく技の名前です。

怪焔王の流法など技の一覧

エシディシの技は、どれも第9巻のジョセフ戦とその後の場面で出てきます。

技・能力中身
怪焔王の流法(かいえんのうのモード)切れた血管を針のように伸ばして刺し、熱した血液を流し込む
怪焔王大車獄(かいえんのうだいしゃごく)全身から血管の針を突き出し、回転しながら攻撃する
腕を奪って使う殺したロギンズの遺体から左腕を奪い、自分の新しい腕にする
脳髄だけで取りつく体を失っても脳髄で生き延び、スージーQの体を操る
自爆(技名なし)取りついた体ごと爆発し、相手を吹き飛ばそうとする(未遂)

『オールスターバトル R』公式サイトの紹介文も「くらってくたばれ『怪焔王』の流法(モード)!」です。

流法全体の名前が「炎」で、その中の血管の針を刺す技が「怪焔王」。この2つを分けておけば、作品ごとに呼び名が違っても読み分けられます。

柱の男は紫外線に弱い一族です。エシディシ自身の説明では、皮膚の内側やむき出しの内臓に紫外線や波紋を受けると消滅します。

脳髄だけになったエシディシの最期で効いてくるのが、この弱点です。

「あんまりだ」の場面(泣いて頭を冷やす)

エシディシが泣き叫ぶのは、第9巻のジョセフ戦です(アニメ第17話)。ジョセフがロギンズの遺体に仕掛けた糸の罠で、左腕を切り落とされた直後でした。

アニメでの叫びは「あァァァんまりだァァァァ」。ゲーム『オールスターバトル』には、この叫びにちなんだカウンター技「あァァァんまりだアァアァ」があります。

エシディシは荒っぽく直情的な自分の性格を自覚していて、頭に血が上ったときは大泣きして落ち着きます。原作で読むときは、泣き終えたあとの冷静な戦いぶりにも目を向けてみてください。

荒木飛呂彦は『JOJOmenon』(集英社、2012年)で、エシディシが泣く場面などを気に入っていると語りました。添えられた言葉は「強い敵が、ある瞬間に弱みを見せたほうが怖い」。

エシディシの声優は藤原啓治(アニメ・ゲーム)

「ゲームで声優が変わったの?」と気になった人へ。日本語の声は、TVアニメでもゲームでも交代しておらず、藤原啓治のままです。

放送・発売の時期と合わせて、作品ごとに表にしました。

作品放送・発売声優
TVアニメ 1st Season(戦闘潮流)2013年1〜2月藤原啓治
ゲーム『オールスターバトル』2013年8月29日藤原啓治
ゲーム『アイズオブヘブン』2015年12月17日藤原啓治
ゲーム『オールスターバトル R』2022年9月1日藤原啓治(過去の収録音源)
TVアニメの英語吹き替え版―Chris Jai Alex

藤原啓治は『クレヨンしんちゃん』の野原ひろしも演じた声優で、2020年4月12日に亡くなっています。2022年の『オールスターバトル R』は、過去に収録した音声を使ったライブラリ出演です。

『オールスターバトル R』公式サイトのエシディシのページでも、CVの欄は藤原啓治です。

カーズやワムウを含む第2部の声優は、ジョジョの声優一覧で部ごとに確かめられます。

エシディシが登場する巻と話数

エシディシが消滅するまでの出番は、原作の第7〜9巻の3冊です。主な場面を、アニメ1st Seasonの話数と対にしました。

出来事原作の巻アニメ(1st Season)
ローマの地下遺跡で目覚める第7巻第14話「太古から来た究極戦士」
シーザーやジョセフと対峙する第7〜8巻第15話「ヒーローの資格」
エア・サプレーナ島を襲い、ロギンズを殺す第8巻第17話
ジョセフと戦い、体を倒される第9巻第17話
脳髄だけでスージーQに取りつき、赤石をスイスへ送る第9巻第18話「シュトロハイム隊の逆襲」
波紋で追い出され、朝日を浴びて消滅する第9巻第18話

アニメで追うなら、第14話(2013年1月12日放送)から第18話(2013年2月9日放送)までの5話です。

喉に毒の指輪を埋め込む場面は第8巻にあります。アニメでは、第16話のあらすじが、心臓と喉に「毒の指輪」をはめられたジョセフから始まります。

エア・サプレーナ島の襲撃は、作中の日付でいえば1939年2月25日の夜の出来事です。

原作で読み返すなら、ジョセフ戦は第9巻の最初の3話「エシディシの不気味」「深く罠をはれ!」「決定されていた勝利」です。2話目の題は、アニメ第17話の題と同じ。

スージーQの場面は、続く「忍び寄る魔!」「奪われた肉体」に入っています。

エシディシの最期は第9巻|スージーQに取りついた結末

エシディシの最期は2段階です。体を倒されるのが第9巻の3話目(アニメ第17話)、本当に消滅するのは5話目(アニメ第18話)です。

体が崩れた時点ではまだ終わっていないので、「どこで死んだの?」と迷いやすいところ。

エア・サプレーナ島の戦いで、エシディシはジョセフが仕掛けた糸の罠を見抜きます。ところがジョセフは、切ったロープが元に戻って見える手品のトリックで、2本目の糸を隠していました。

縛られたエシディシは、波紋で体を焼かれて敗れます。集英社の第9巻の紹介文も「鋭い機転でジョジョはエシディシを倒す」と書いています。

それでもエシディシは、脳髄だけで生き残りました。リサリサの使用人スージーQに取りつき、赤石をスイスにいるカーズのもとへ郵送します。

さらにスージーQの体ごと自爆して、ジョセフたちを吹き飛ばそうとします。これを止めたのが、ジョセフとシーザーが連携して流した波紋でした。

スージーQの体から追い出されたエシディシは、今度はジョセフの体に取りつこうとします。最期は、ジョセフの背中の上で朝日を浴びて消滅しました(第9巻、アニメ第18話)。

アニメ公式サイトの第18話のあらすじでは、ここが「シーザーとの合体技でエシディシを消滅させる」場面にあたります。

プライドを捨ててまで仲間のために生きようとした姿に、ジョセフが表したのは、善悪とは関係のない一種の敬意でした。

取りつかれたスージーQはジョセフに救われ、柱の男との戦いが終わったあとでジョセフと結婚します。

送られた赤石を追って、物語の舞台はスイスへ。カーズとの戦いの結末(第12巻)は、カーズの記事で追いかけられます。

ほかのキャラクターの生死をまとめて知りたいなら、ジョジョ死亡キャラ一覧と生き残りが部ごとの一覧です。

喉の指輪と、残った心臓の指輪

エシディシが埋め込んだ喉の指輪の毒は、エシディシとの戦いのあとで解毒されました。勝ったジョセフが、エシディシの解毒剤を奪っていたからです。

ただし、ワムウが心臓に埋め込んだ指輪は残ったままです(第9巻)。

心臓の指輪の解毒剤は、このあと瀕死のシーザーがワムウから奪い、ジョセフに託します(第10巻)。

喉はエシディシ戦、心臓はシーザーの最期、と分けて覚えておくと、2つの指輪の行方を取り違えません。

エシディシと関係する人物

エシディシと深く関わる6人を、関わる場面の巻と合わせてまとめました。

人物エシディシとの関係主な巻
カーズ思想に共感した同志。脳髄だけになっても赤石を送る第7〜9巻
ワムウ階級第3位。旅立ちのときは赤ん坊で、カーズに連れ出された第7〜8巻
ジョセフ・ジョースター喉に指輪を埋め込んだ相手。島で戦い、体を倒される第8〜9巻
シーザー・A・ツェペリジョセフと連携した波紋で、スージーQから追い出す第9巻
スージーQ脳髄だけのエシディシに取りつかれる第9巻
ロギンズ波紋の師範代。島で殺され、左腕を奪われる第8〜9巻

柱の男はサンタナ(第7巻)、エシディシ(第9巻)、ワムウ(第11巻)の順に敗れ、最後にカーズだけが残ります。

第3部・第4部まで続くジョセフのその後は、ジョセフ・ジョースターの記事にまとめています。

参考

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