ジョジョの擬音の人気投票(2021年)で1位になった「ゴゴゴゴゴ」は、第1部の第2巻で初めて出てきます。吸血鬼になったディオが、ジョースター邸に現れる場面です。
「ドドドドド」と「ズキュウウウン」は第1巻、「メメタァ」は第3巻が最初。投票の上位10は、すべて第1部か第3部で初めて出てくる擬音です。
部ごとに初めて出る巻と場面の一覧に加え、荒木飛呂彦が語った擬音の生まれ方や、アニメ・英語版での扱いまでまとめました。「ゴゴゴとドドドは何が違うの?」「メメタァって誰が何を殴った音?」という疑問にも答えます。
第1部から第7部までの場面に触れるネタバレを含みますが、主要人物の生死や結末には触れません。
ジョジョの擬音一覧|部ごとの初出の巻と場面
主な擬音を、初めて出る巻と話、場面つきで部ごとの表にしました。ガオンは第3部と第4部、メメタァは第1部と第7部の両方に載せています。
ここでいう初出は、その表記のままで最初に出てくる話のこと。巻はジャンプ・コミックスの巻で、話は第1話からの通しの番号です(第7部だけは第7部の中の番号)。
第1部『ファントムブラッド』の擬音
第1部の6つは、どれも第1〜3巻に収まっています。
| 擬音 | 初めて出る場面 | 巻(話) |
|---|---|---|
| ドッギャァーン | 序章、アステカの儀式で女性が生贄にされる。シリーズで最初の擬音 | 第1巻(第1話) |
| ドドドドド | 馬車の事故の現場で、ダリオが死んだ御者を見る | 第1巻(第1話) |
| ズキュウウウン | ディオがエリナの唇を無理やり奪う | 第1巻(第3話) |
| ゴゴゴゴゴ | 吸血鬼になったディオがジョースター邸に再び現れる | 第2巻(第13話) |
| メメタァ | ツェペリが岩の上のカエルを殴る | 第3巻(第19話) |
| パパウ パウパウ | ツェペリの波紋カッター(口に含んだワインを飛ばす) | 第3巻(第22話) |
2021年の人気投票の上位10のうち、5つはこの表の擬音です。ゴゴゴゴゴ、ズキュウウウン、メメタァ、ドドドドド、パパウが入っています。
上位10の半分は、第1部の最初の3巻だけで初出の場面を読めます。
第2部『戦闘潮流』の擬音
第2部の2つは、どちらも第8巻に出てきます。柱の男のワムウとエシディシの場面です。
| 擬音 | 初めて出る場面 | 巻(話) |
|---|---|---|
| オパウ | ワムウが神砂嵐を初めて繰り出す | 第8巻(第69話) |
| ドモン | エシディシが飲み込んだダイナマイトが腹の中で爆発する | 第8巻(第70話) |
オパウは第69話、ドモンはその次の第70話。第8巻を開けば、2つ続けて確かめられます。
第3部『スターダストクルセイダース』の擬音
人気投票の上位10のうち、残りの5つはすべて第3部の擬音です。第13巻から第26巻まで、旅の序盤から終盤にかけて出てきます。
| 擬音 | 初めて出る場面 | 巻(話) |
|---|---|---|
| グッパオン | 花京院の攻撃で、承太郎が階段から転げ落ちる | 第13巻(第118話) |
| レロレロ | 花京院に化けたラバーソールが、承太郎のチェリーを舌で転がす | 第15巻(第137話) |
| メギャン | ホル・ホースが皇帝(エンペラー)を初めて出す | 第15巻(第141話) |
| ピシガシグッグッ | 潜水艦から脱出する前、ハンドシグナルを読み解いたポルナレフと花京院が拳を合わせる | 第19巻(第181話) |
| ガオン | ヴァニラ・アイス戦で、クリームが空間ごと飲み込む | 第26巻 |
レロレロのチェリーの食べ方は、偽物だけの癖ではありません。あとで本物の花京院も、同じ食べ方を見せます。
この癖は、花京院典明のプロフィールでも紹介しています。
第4部『ダイヤモンドは砕けない』の擬音
第4部の3つは、第29〜31巻に集まっています。第29巻が第4部の第1巻なので、第4部の最初の3冊です。
| 擬音 | 初めて出る場面 | 巻(話) |
|---|---|---|
| ドリュウウーン | 仗助がアンジェロを岩と一体にする | 第29巻(第272話) |
| ガオン | 虹村兄弟の回で、億泰のザ・ハンドが空間を削る | 第29〜30巻 |
| ボムギ | 「広瀬康一(エコーズ)」の回の冒頭 | 第31巻(第284話) |
ザ・ハンドと第3部のクリームは、どちらも空間を削るスタンドです。擬音も、同じガオンが使われています。
ガオンで消えたものの行き先は、ザ・ハンドの能力の記事で解説しています。
第5部・第7部の擬音
第5部『黄金の風』で1つ、第7部『スティール・ボール・ラン』で2つです。第7部の巻と話は、第7部の中での番号で書いています。
| 擬音 | 初めて出る場面 | 巻(話) |
|---|---|---|
| バギョン | ブラック・サバスが影から出てくる | 第48巻(第452話) |
| メメタァ | 昔飼っていたネズミ・ダニーの偽物が、ジョニィと一体になる | 第7部第15巻(第57話) |
| ズギュウウウン | ディエゴがホット・パンツに無理やりキスをする | 第7部第19巻(第73話) |
第7部の2つは、第1部の擬音の再登場です。メメタァは同じ表記のまま、ズギュウウウンはズキュウウウンの「キ」が「ギ」に変わった形で出てきます。
ズギュウウウンの場面も、第1部と同じく無理やりのキス。第1部を読んでいると、第7部で同じ音に気づけます。
ジョジョで人気の擬音は?2021年の投票の上位10
2021年にねとらぼ調査隊が行った投票では、1位は「ゴゴゴゴゴ」でした(702票、得票率17.5%)。投票の期間は5月18日〜31日で、候補は25種類の擬音でした。
総数4,019票の上位10と、それぞれが初めて出る巻をまとめました。
| 順位 | 擬音(得票率) | 初出の巻 |
|---|---|---|
| 1 | ゴゴゴゴゴ(17.5%) | 第2巻 |
| 2 | ズキュウウウン(14.6%) | 第1巻 |
| 3 | レロレロ(14.2%) | 第15巻 |
| 4 | メメタァ(14.1%) | 第3巻 |
| 5 | ドドドドド(6.5%) | 第1巻 |
| 6 | パパウパウパウ フヒィーン(5.5%) | 第3巻 |
| 7 | ガオン(5%) | 第26巻(第3部) |
| 8 | グッパオン(3.5%) | 第13巻 |
| 9 | メギャン(3.2%) | 第15巻 |
| 10 | ピシガシグッグッ(2.5%) | 第19巻 |
初出の巻を見ると、上位10はどれも第1部か第3部の擬音です。人気の擬音を初出の場面で読み返すなら、第1〜3巻と第13〜26巻を手に取れば足ります。
2017年の「gooランキング」の調査(2,000人以上)では、1位がメメタァ、2位がズキュウウウンでした。この2つは、どちらの投票でも4位以内に入っています。
ゴゴゴゴとドドドドの違い
ねとらぼ調査隊の紹介では、どちらも「作品全般で使われる、汎用性の高い擬音」とされています。ゴゴゴゴゴにだけ、静かな場面で人物の緊張が高まるときによく使われる、という説明が加わります。
擬音の生まれ方を語った『JOJOmenon』(2012年)のインタビューにも、使い分けの話は出てきません。どちらも張りつめた場面に出てくるので、混同しやすいところです。
違いをつかむ手がかりとして、まずは初めて出る場面を比べてみます。
| 項目 | ゴゴゴゴゴ | ドドドドド |
|---|---|---|
| 初出 | 第2巻(第13話) | 第1巻(第1話) |
| 初出の場面 | 吸血鬼になったディオがジョースター邸に再び現れる | 馬車の事故の現場で、ダリオが死んだ御者を見る |
| 2021年の投票 | 1位 | 5位 |
先に出てくるのはドドドドドで、第1話から使われています。ゴゴゴゴゴは、それより12話あとの第13話が最初です。
ちなみに、物の状態や身ぶりを音にたとえて表した語は、国語辞典では「擬態語」と呼ばれます(デジタル大辞泉)。ジョジョの擬音も、音が鳴る場面だけでなく、場の空気を出すために描かれます。
静かな場面で使われるゴゴゴゴゴも、人物が実際に耳で聞いている音とは限りません。
メメタァの意味|誰が何を殴った音?
メメタァは、ツェペリが岩の上のカエルを殴ったときの擬音です(第3巻・第19話)。主人公のジョナサンと取り違えやすいところですが、拳を打ち込んだのはツェペリです。
波紋の力をジョナサンに見せるための一撃で、波紋はカエルを抜けて下の岩だけを砕きました。メメタァが波紋の音なのか、カエルの声なのかは、原作では明かされていません。
アニメでは、第1部第4話「波紋疾走(オーバードライブ)」に出てくる場面です。
メメタァは第7部第15巻(第57話)にも出てきます。ジョニィが昔飼っていたネズミ・ダニーの偽物が、シビル・ウォーの能力で現れてジョニィと一体になる場面です。
『JOJOmenon』(2012年)の聞き手も、ズキュウウウンと並べてメメタァを擬音の「発明」の例に挙げています。2025年6月には、背中に「メメタァ」とカエルを描いたグラニフのシャツも発表されました。
メメタァの場面を読み返したいなら、第1部は第3巻、第7部は第15巻を開いてみてください。
ジョジョの擬音に意味はある?荒木飛呂彦の答え
荒木飛呂彦は、擬音は「天然で、自然と出てくるもの」だと話しています。連載25周年を記念したムック『JOJOmenon』(集英社、2012年10月5日発売)のインタビューです。
聞き手が尋ねたのは、「ズキュゥゥゥゥゥゥゥン」「メメタア」がどう生まれるのか。荒木が挙げたのは、連載を始めたころに聴いていたプリンスの曲でした。
例に出てくるのは、曲に入っている「ピュンピュンピュンピュン」というヘンな音。ホラー映画でシャワーのカーテンを開けるときの音も挙げています。
そうした音について、荒木はこう続けています。
意味はないんだろうけど、何だかリズムがあるし、カッコよく感じるんですよね。(『JOJOmenon』集英社、2012年)
その感覚をマンガの中でやってみた、というのが荒木の説明です。
週刊ファミ通(2007年3月2日号)でも、擬音はヘヴィメタルやホラー映画から思いついたと語っています。2つのインタビューに共通する出発点は、音楽とホラー映画です。
荒木が語っているのは、擬音が生まれるきっかけまで。それぞれの音がどんな場面で鳴ったのかは、上の一覧の「初めて出る場面」の列を見れば分かります。
擬音が能力になるスタンド
擬音の文字そのものを能力にするスタンドがあります。第4部のエコーズ(ACT1・ACT2)と、第7部のイン・ア・サイレント・ウェイです。
| スタンド(本体) | 擬音で何をするか | 巻 |
|---|---|---|
| エコーズ ACT1(広瀬康一) | 物体に文字(擬音)を貼り付け、その音を繰り返し響かせる | 第31巻 |
| エコーズ ACT2(広瀬康一) | しっぽ文字に触れた者に、文字に応じた擬音の効果を体感させる | 第32巻 |
| イン・ア・サイレント・ウェイ(サンドマン) | 切る音・燃える音を擬音文字の物体にして操る。触れたものにその音と同じ効果 | 第7部第10〜11巻 |
どちらのスタンドでも、擬音の文字が作中で触れられる物として出てきます。ふだんは音や空気を表すだけの描き文字が、この2体では戦いの道具そのもの。
エコーズのACTごとの違いは、エコーズの能力の記事にまとめています。サンドマンとイン・ア・サイレント・ウェイについては、サンドマンの記事が詳しいです。
アニメと英語版での擬音
TVアニメは原作の描き文字を画面に出し、英語版の漫画は第4部から描き文字を日本語のまま残しています。
アニメは描き文字を画面に出す
画面に出すのは、原作で描かれた擬音の文字そのもの。同じ場面には効果音も重ねて鳴らしています。
パパウの場面では、ツェペリ自身が「パパウ」「パウパウ」と声に出します。花京院の「レロレロレロレロ」は、擬音のような台詞として2014年度アニメ流行語大賞の金賞(第1位)に選ばれました。
人気投票の上位10のうち8つについて、初めて出るアニメの話と原作の巻を対応させました。
| 擬音 | アニメの部と話 | 原作の巻 |
|---|---|---|
| ズキュウウウン | 第1部 第1話「侵略者ディオ」 | 第1巻 |
| ゴゴゴゴゴ | 第1部 第3話「ディオとの青春」 | 第2巻 |
| メメタァ・パパウ | 第1部 第4話「波紋疾走(オーバードライブ)」 | 第3巻 |
| グッパオン | 第3部 第2話「裁くのは誰だ!?」 | 第13巻 |
| レロレロ | 第3部 第9話「黄の節制(イエローテンパランス)」 | 第15巻 |
| メギャン | 第3部 第10話「皇帝(エンペラー)と吊られた男(ハングドマン)その1」 | 第15巻 |
| ピシガシグッグッ | 第3部 第24話「女教皇(ハイプリエステス)その2」 | 第19巻 |
原作で読んだ場面をアニメで見返すときは、この表の話数が目印になります。
第7部のアニメについて、木村泰大監督は「大量の擬音はやっぱり浮いてしまう」と話しています。既存のファンが物足りなく感じないバランスに調整した、というのが監督の説明です(アニメ公式サイトのインタビュー)。
英語版は第4部から描き文字を日本語のまま
北米の英語版の漫画は、以前は描き文字・オノマトペをアメリカ式に変えていました。第4部以降の翻訳では、それを日本語のまま残しています。
語ったのは、英語版を出す VIZ Media の担当編集者たち。掲載は2026年3月23日発売の『JOJO magazine 2026 SPRING』です。
第1部から英訳したのは、初代の担当編集で翻訳者のエヴァン・ギャロウェイ。「荒木先生のオノマトペが特殊」で、試行錯誤の連続だったと振り返っています。
描き文字を日本語のままにした変化を話したのは、2代目の担当編集者デイヴィッド・ブラザーズです。
英語圏のネットで広まっているのが、ゴゴゴゴに「menacing(不穏な)」と字幕を付けた画像のネタです。ゴゴゴゴの英訳には、rumble も使われます。
スタンド名が英語版でどう変わったかは、スタンド英語名一覧で確かめられます。
表の見方と注意
一覧の表の巻・話や表記で迷ったときは、次の5点を見てください。
- 伸ばし方や語尾が違う形は、初出に数えていません。ゴゴゴゴゴにも、連載の初期に語尾の違う形があります
- 第1〜5部は第63巻までの通しの巻で、第6部からは部ごとに第1巻に戻ります。文庫版などでは巻が変わります
- 話の番号は、部の中の番号とずれます。たとえば第3部の第5話は、通しでは第118話です。第7部だけは、第7部の中の番号です
- オラオラや無駄無駄は、掛け声(セリフ)なので一覧にありません。レロレロは、アニメ流行語大賞の説明では「擬音のような台詞」とされています。それでも擬音の人気投票の候補なので、一覧に入っています
- 同じ擬音でも、資料によって表記が揺れます。『JOJOmenon』の聞き手は「メメタア」と書いています。表の表記は、ねとらぼ調査隊の投票などで使われるカタカナです
関連する記事
- エコーズの能力はACT1〜3で変わる|元ネタ・登場する巻と話数。擬音を貼り付けるACT1・ACT2の能力を、戦いの巻数つきで解説しています
- ザ・ハンドの能力は右手で空間ごと削る|弱点・元ネタ・登場巻。「ガオン」で空間を削るスタンドの能力と弱点をまとめています
- ジョジョのスタンド英語名一覧|洋楽由来の名前が英語版で変わる理由。英語版での名前の変更と、擬音の扱いの変化が分かります

コメント