ヘブンズ・ドアーは、第4部『ダイヤモンドは砕けない』に出てくる漫画家・岸辺露伴のスタンドです。相手を本に変えて人生の記憶を読み、ページに書き込めば、その人には本来できないことまでやらせられます。
「それなら無敵では?」と言いたくなりますが、発動するには能力を相手に見せる必要があり、殴り合いもできません。この記事では、できること・できないことを巻数つきで分け、元ネタの曲と登場する巻・話数までまとめました。
この記事は第4部の結末と、第9部『The JOJOLands』での登場に触れます(ネタバレを含みます)。
ヘブンズ・ドアーの基本情報
本体は、杜王町に住む人気漫画家の岸辺露伴です。初登場と英語表記、ステータスを先に一覧で確かめてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体 | 岸辺露伴(アニメの声は櫻井孝宏) |
| 登場する部 | 第4部『ダイヤモンドは砕けない』(第29〜47巻) |
| その他の登場 | 『岸辺露伴は動かない』/『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』/第9部『The JOJOLands』 |
| 初登場(原作) | 第34巻「漫画家のうちへ遊びに行こう」 |
| 初登場(アニメ) | 第4部第14話「漫画家のうちへ遊びに行こう その1」 |
| 英語表記 | Heaven’s Door |
| ステータス | 破壊力D・スピードB・射程距離B・持続力B・精密動作性C・成長性A |
| 元ネタ | ボブ・ディランの「Knockin’ on Heaven’s Door」(1973年) |
ステータスは公式の資料集『JOJO A-GO!GO!』『JOJOVELLER』と第4部のテレビアニメに出ている値です。単行本には記載がありません。
目を引くのは破壊力のD。殴り合う力はほとんど持っていません。
検索するときに迷いやすいのが表記です。アニメ公式サイトでは、中黒の入らない「ヘブンズドアー」と書かれています。
どちらの書き方でも同じスタンドを指します。実写ドラマから入って「そもそもスタンドとは?」という人は、スタンド(幽波紋)の基本ルールも読んでみてください。
ヘブンズ・ドアーの能力は人を「本」に変えること
能力を受けた人は、体のどこかが薄く剥がれるようにしてページになります。そこに書かれているのは、本人が記憶している「人生の体験」です。
露伴がページを読めば、相手の記憶も、相手の知っている情報も分かります。ただ、この能力は読むだけで終わりません。
文章を書き込めば、相手の行動も記憶も思いどおりに操れます。書き込まれた相手は、どれだけ拒んでも命令に逆らえません。
本人には本来できないことまでやらせられるのが、この能力の厄介なところです。
作中の例は2つあります。1つは、仗助を後方に時速70キロで吹き飛ばした書き込み(第41〜42巻)。もう1つが、イタリアへ渡る康一に短期間でイタリア語を身に付けさせた書き込みです(第5部)。
ページを破り取るという使い方もあります。破られた相手はその分の記憶を失い、体重まで激減します(第34〜35巻)。
発動条件は3段階で変わった
成長性はAで、発動のしかたは作中で何度も変わっています。
| 段階 | 発動のしかた | 初めて描かれた巻 |
|---|---|---|
| 初期 | 生原稿を読ませる(波長の合う相手だけ) | 第34巻 |
| 第二段階 | 空中に指で『ピンクダークの少年』の主人公の顔を描いて見せる | 第35〜36巻 |
| 人型のヴィジョン | ヴィジョンが直接触れる・飛び技で書き込む | 第40巻 |
初期の条件は、同じ「漫画家のうちへ遊びに行こう」の中でも緩みました。生原稿を全ページ読ませる形から、1コマ見せるだけで発動する形へ変わります。
3段階のどれにも残るのが、能力を相手に「見せる」という条件です。この一点があるせいで、露伴は何度も苦戦することになります。
ヘブンズ・ドアーにできること・できないこと
できることの幅は広く、できないこともはっきりしています。原作とスピンオフで描かれたものを表にまとめました。
| 項目 | できる・できない | 根拠 |
|---|---|---|
| 相手を本にして人生の記憶を読む | できる | 第34巻(広瀬康一・間田敏和) |
| ページに書き込んで行動を操る | できる | 第34〜35巻(虹村億泰を操る) |
| 本来できないことをやらせる | できる | 第41〜42巻(仗助への書き込み) |
| ページを破り取る(記憶と体重が減る) | できる | 第34〜35巻 |
| 知能のある動物や幽霊に使う | できる | 第35〜36巻(幽霊の杉本鈴美) |
| 露伴自身に使う | できる(遠い記憶と運命は読めない) | 第4部 |
| 料理を本にする | できる | 『岸辺露伴は動かない』第2巻 |
| 死者の生前の記憶を読む | 読めない場合がある | 『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』 |
| 死んだ人を生き返らせる | できない | 『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』 |
| 殴り合う | できない | ステータスの破壊力D |
「人間にしか効かない」と誤解されやすいところですが、ある程度の知能を持った動物や幽霊にも通じます。露伴自身にも使えますが、自分の遠い過去の記憶と運命だけは読めません。
対象の幅の広さが分かるのが、『岸辺露伴は動かない』第2巻収録の「月曜日 天気-雨」です。調理済みのフライドチキンが本になり、消費期限までの残り時間まで記されていました。
読めない相手もいます。『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の死者を本にすると、中は「死」という文字だけで埋め尽くされていました。
生前の記憶は読めず、命令も書き込めません。死者をよみがえらせる力もありません。
ヘブンズ・ドアーが効かなかった相手
作中で「無敵」と評されたこともある能力ですが、弱点はあります。原作で通用しなかった場面は4つです。
1つ目は東方仗助。髪型を馬鹿にされた仗助は激怒し、目の前の状況を認識できなくなりました(第34〜35巻)。
能力を見せても相手に届かなければ、ヘブンズ・ドアーは発動しません(アニメ第4部第15話)。仗助のスタンドはクレイジー・ダイヤモンドの能力にまとめました。
2つ目は、ジャンケン小僧こと大柳賢のボーイ・II・マンです。ヘブンズ・ドアーの一部を吸収され、書き込んだ命令を書き換えて取り消されました(第40巻、アニメ第4部第26話)。
3つ目は噴上裕也のハイウェイ・スター。一度は本に変えたものの、本体の露伴が生命力を吸われました。書き込めなくなり、能力そのものが解除されます(第41〜42巻、アニメ第4部第28〜29話)。
4つ目はチープ・トリックです。乙雅三を殺して露伴に取り憑いたこのスタンドに使ったところ、効果が自分にはね返りました(第44巻)。
通用しなかった理由は2つに分かれます。相手のスタンドとの相性と、能力を相手に見せられなかったことです。
ヘブンズ・ドアーの元ネタはボブ・ディランの「天国への扉」
名前の由来は、ボブ・ディランの「天国への扉」(原題 Knockin’ on Heaven’s Door)です。荒木飛呂彦は『ジャンプスクエア』2008年1月号のインタビューで「ボブ・ディランの名曲より」と述べています。
曲が書かれたのは1973年で、映画『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』のサウンドトラック用でした。シングルの発売は同じ年の8月です。
エリック・クラプトンやガンズ・アンド・ローゼズもカバーしています。スタンド名を洋楽から採るのは、第4部以降によくある形です。
英語版でも表記は Heaven’s Door で、名前は変わりません。
実写ドラマ・スピンオフ・第9部のヘブンズ・ドアー
実写やスピンオフ、第9部でも、人を本にするという中身は変わりません。NHKのドラマ『岸辺露伴は動かない』では、本にして生い立ちや秘密を知り、書き込んで指示を与える能力として描かれます。
露伴を演じるのは高橋一生です。原作と違う描き方もあり、ドラマ第3話「D・N・A」では相手を本そのものに変えました。
第9部『The JOJOLands』第1巻にも登場します。ハワイの別荘に侵入したパコとウサギを、ヘブンズ・ドアーであっさり無力化しました。
ヴィジョンは第4部と同じ『ピンクダークの少年』を模した姿。ただし、手で直接触れないと発動できない様子が描かれています。
ヴィジョンの姿は、作品によって違います。2009年発表の『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』と『岸辺露伴は動かない』の「六壁坂」では、ロボット風のデザインです。
登場する巻と話数
能力が変わっていく順に、主な場面を整理しました。
| 出来事 | 原作の巻 | アニメの話 |
|---|---|---|
| 初登場。康一と間田を本にする | 第34巻 | 第4部第14話 |
| 仗助・億泰と戦い、仗助には発動できず敗れる | 第34〜35巻 | 第4部第15話 |
| 空中に描いた絵で発動し、杉本鈴美を本にする | 第35〜36巻 | 第4部第17話 |
| ジャンケン小僧に能力を奪われる | 第40巻 | 第4部第26話 |
| ハイウェイ・スター戦で能力が解除される | 第41〜42巻 | 第4部第28〜29話 |
| チープ・トリックに使い、効果がはね返る | 第44巻 | 第4部第31〜34話 |
| バイツァ・ダストで爆死し、4度目の時間で死を回避 | 第45巻 | 第4部第36話 |
| イタリアへ渡る康一にイタリア語を書き込む | 第5部(名前のみの登場) | — |
| 別荘のパコとウサギを無力化 | 『The JOJOLands』第1巻 | アニメ化なし |
アニメだけで能力の変化を追いたいなら、第4部の第14話・第17話・第26話の3本を見比べてください。生原稿から空中の絵、そして直接触れる形へと、条件が緩んでいく流れがつかめます。
チープ・トリック戦の話数に幅があるのは、アニメの構成が原作と違うためです。4つのエピソードがまとめられ、「7月15日(木)」として描かれました。
関連するスタンド・人物
本体の岸辺露伴は、『ピンクダークの少年』を連載する漫画家です。1999年に杜王町へ戻り、虹村形兆のスタンドの矢で射抜かれてスタンド使いになりました。
露伴に能力を使わせなかったのが、激怒した東方仗助です。人物の来歴と結末は東方仗助のプロフィールと結末にまとめています。
露伴を爆死させたバイツァ・ダストは、吉良吉影のスタンドが持つ3つ目の爆弾です。3つの違いはキラークイーンの3つの爆弾で確かめられます。

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