荒木飛呂彦の経歴と作品一覧|1980年『武装ポーカー』でデビュー

荒木飛呂彦は1960年6月7日に宮城県仙台市で生まれ、1980年に『武装ポーカー』でデビューした漫画家です。2026年10月3日時点で66歳、今も第9部『The JOJOLands』を連載しています。

デビュー作は『魔少年ビーティー』なのか、『ジョジョ』の始まりは1986年か1987年か。どちらも資料によって書き方が違い、迷いやすいところです。

この記事では、若い頃から現在までの経歴を年齢つきの年表にし、漫画・著書・原画展・描き下ろしの仕事を一覧にまとめました。

荒木飛呂彦のプロフィール(年齢・出身・デビュー作)

名前の読み方から今の連載まで、基本の情報を1つの表にしました。

項目内容
名前(読み)荒木飛呂彦(あらき ひろひこ)
生年月日1960年6月7日
年齢66歳(2026年10月3日時点)
出身宮城県仙台市
学歴東北学院榴ヶ岡高等学校、仙台デザイン専門学校を卒業
デビュー作『武装ポーカー』(1980年、第20回手塚賞 準入選)
初連載『魔少年ビーティー』(1983年、『週刊少年ジャンプ』)
代表作『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ(1986年12月〜)
連載中第9部『The JOJOLands』(『ウルトラジャンプ』)
シリーズ累計1億2000万部を突破

生年月日は集英社マンガアートヘリテージの作家紹介に、学歴とデビューは集英社新書の著者略歴に載っています。

注意したいのが、デビュー作と初連載は別の作品だということ。1980年の読み切り『武装ポーカー』でデビューし、3年後の1983年に『魔少年ビーティー』で初めて連載を持ちました。

経歴の年表(若い頃から現在まで)

年表の「年齢」は、その年の誕生日(6月7日)を迎えたあとの年齢です。6月7日より前の月日の出来事は、表の年齢より1つ下になります。

たとえば2003年4月のパリの個展は42歳のときです。2015年4月17日の『荒木飛呂彦の漫画術』の発売も、54歳のときでした。

若い頃とデビュー(1960〜1986年)

仙台の専門学校に通っていた20歳の年にデビューし、26歳の年の暮れに『ジョジョ』が始まります。

年年齢出来事
1960年—6月7日、宮城県仙台市で生まれる
1980年20歳専門学校在学中に『武装ポーカー』が第20回手塚賞で準入選し、デビュー
1982年22歳『魔少年ビーティー』の読み切り版(『フレッシュジャンプ』)
1983年23歳『魔少年ビーティー』で初連載(『週刊少年ジャンプ』42〜51号)。仙台に住んだまま描いた
1984年24歳東京へ拠点を移し、『バオー来訪者』を連載(〜1985年)
1985年25歳『ゴージャス☆アイリン』(『週刊少年ジャンプ』増刊、〜1986年)
1986年26歳12月2日発売の『週刊少年ジャンプ』1987年1・2号で『ジョジョの奇妙な冒険』が始まる

『ジョジョ』の始まりの年は、号数で数えれば1987年、発売日で数えれば1986年です。第1話が載ったのは1987年1・2号ですが、その号が店に並んだのは1986年12月2日でした。

公式の略歴でも、集英社マンガアートヘリテージとサッポロビールは1986年、国立新美術館は1987年と書いています。どちらの年も間違いではない、と覚えておくと資料を読むときに迷いません。

1986年12月2日は、ジョジョの誕生日一覧でも作品そのものの誕生日として取り上げています。

『ジョジョ』の連載と活動の広がり(1987〜2019年)

第6部が完結した2003年4月、パリで初の個展が開かれ、ここから海外や美術館での展示が増えていきます。それまでの第1〜6部の連載時期は、下の「漫画の作品一覧」にあります。

年年齢出来事
2003年43歳4月、パリで初の個展「JOJO IN PARIS」
2004年44歳第7部『スティール・ボール・ラン』を『週刊少年ジャンプ』で始める
2007年47歳米科学誌『Cell』の表紙を描く(日本人漫画家で初めて)
2009年49歳ルーヴル美術館の企画展に参加し、『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の表紙案などを展示
2010年50歳『スティール・ボール・ラン』第20巻(3月4日)でシリーズ通算100巻
2011年51歳第8部『ジョジョリオン』を始める。画業30周年
2012年52歳連載25周年の原画展「ジョジョ展」(仙台・東京)。TVアニメ化の発表
2013年53歳『ジョジョリオン』が第17回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門大賞
2015年55歳『荒木飛呂彦の漫画術』(4月17日)
2016年56歳12月、『ジョジョリオン』第14巻でシリーズ累計1億部を突破
2018年58歳国立新美術館で「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」
2019年59歳第69回芸術選奨文部科学大臣賞(メディア芸術部門)

現役の漫画家の個展が国立の美術館で開かれたのは、2018年の国立新美術館が初めてです(集英社マンガアートヘリテージ)。翌年の芸術選奨は、この原画展などが受賞の対象でした。

2020年代と現在(2020〜2026年)

60代に入ってからも、連載と並行して、国内外での展示やデザインの仕事が続いています。

年年齢出来事
2020年60歳東京2020パラリンピックの公式アートポスター「神奈川沖浪裏上空」
2021年61歳第8部『ジョジョリオン』完結(8月19日発売の『ウルトラジャンプ』9月号)
2022年62歳「JOJO 冒険の波紋」の金沢展(金沢21世紀美術館)
2023年63歳第9部『The JOJOLands』を始める(2月17日発売の『ウルトラジャンプ』3月号)
2024年64歳JR大阪駅のステンドグラス「THE FOUNTAIN BOY」(7月29日)。『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』(11月15日)
2025年65歳ヱビスビールのデザイン缶(2月12日・9月17日)。サンフランシスコで描き下ろしのリトグラフを発表(9月)
2026年66歳麻布台ヒルズとヴェネツィアで展示。博多座の襲名披露祝幕。ドラマ『泉京香は黙らない』(5月4日放送)の原作・脚本協力

2026年10月3日時点でも、『The JOJOLands』は連載中です。9月17日発売の『ウルトラジャンプ』10月号にも最新話が載りました(公式ポータルサイトのニュース)。

単行本が何巻まで出ていて、全巻そろえるといくらかはジョジョの漫画の全巻の値段で確かめられます。

漫画の作品一覧(デビュー作から最新作まで)

荒木飛呂彦が自分で描いた漫画を、『ジョジョ』本編とそれ以外に分けました。

ジョジョの奇妙な冒険(第1〜9部)

各部の副題と、連載していた時期です。

部副題連載の時期
第1部ファントムブラッド1986年12月〜1987年10月
第2部戦闘潮流1987年10月〜1989年3月
第3部スターダストクルセイダース1989年3月〜1992年4月
第4部ダイヤモンドは砕けない1992年4月〜1995年11月
第5部黄金の風1995年11月〜1999年3月
第6部ストーンオーシャン1999年12月〜2003年4月
第7部スティール・ボール・ラン2004年1月〜2011年4月
第8部ジョジョリオン2011年5月〜2021年8月
第9部The JOJOLands2023年2月〜(連載中)

第1〜6部は『週刊少年ジャンプ』、第8・9部は『ウルトラジャンプ』での連載です。第7部だけは途中の2005年に、週刊誌から月刊誌へ移っています。

部ごとに何巻から何巻までかは、部ごとの巻数の一覧にまとめています。

ジョジョ以外の漫画(連載・読み切り)

本編以外の主な作品を、発表した年の順にまとめました。

発表年作品掲載誌・収録
1980年武装ポーカー(デビュー作)『週刊少年ジャンプ』。『ゴージャス☆アイリン』に収録
1981年アウトロー・マン『週刊少年ジャンプ』増刊。『ゴージャス☆アイリン』に収録
1981年バージニアによろしく『週刊少年ジャンプ』増刊。『ゴージャス☆アイリン』に収録
1982年魔少年ビーティー(読み切り版)『フレッシュジャンプ』
1983年魔少年ビーティー(初連載)『週刊少年ジャンプ』。単行本は全1巻
1984〜1985年バオー来訪者『週刊少年ジャンプ』。単行本は全2巻
1985〜1986年ゴージャス☆アイリン『週刊少年ジャンプ』増刊。短編集の表題作
1989〜2003年変人偏屈列伝『スーパージャンプ』ほか。初期の作画は鬼窪浩久
1994年死刑執行中脱獄進行中『スーパージャンプ』。短編集の表題作
1996年ドルチ 〜ダイ・ハード・ザ・キャット〜『MANGAオールマン』。『死刑執行中脱獄進行中』に収録
1997年〜岸辺露伴は動かない(短編シリーズ)『週刊少年ジャンプ』ほか
1999年デッドマンズQ『MANGAオールマン』。『死刑執行中脱獄進行中』に収録
2010年岸辺露伴 ルーヴルへ行く初のフルカラー作品。『ウルトラジャンプ』ではモノクロで掲載し、2011年の単行本で本来のフルカラーに
2011年岸辺露伴 グッチへ行く『SPUR』10月号
2012年徐倫、GUCCIで飛ぶ『SPUR』2013年2月号(12月22日発売)

表の読み切りの多くは、短編集の『ゴージャス☆アイリン』か『死刑執行中脱獄進行中』に入っています。デビュー作を読みたい人は、『ゴージャス☆アイリン』を探してみてください。

『岸辺露伴は動かない』は実写ドラマの原作でもあります。ドラマを見る順番と各話の原作は、岸辺露伴の実写ドラマの見る順番へ。

著書・画集の一覧(『荒木飛呂彦の漫画術』ほか)

漫画以外の本は、集英社新書と画集が中心です。

発売書名種類
1993年JoJo6251 荒木飛呂彦の世界画集
2000年JOJO A-GO!GO!画集
2011年荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論集英社新書
2013年荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟集英社新書
2013年JOJOVELLER画集
2015年4月17日荒木飛呂彦の漫画術集英社新書
2019年12月19日JOJOnicle画集(原画展の公式図録)
2024年11月15日荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方集英社新書
2026年8月(受付 8月24日〜30日)JoJo’s Bizarre Adventure manga art exhibition / 2025-2026作品集(受注販売)

漫画の描き方を知りたいなら新書の『漫画術』2冊、絵をまとめて見たいなら画集から探すと早いです。

2026年の作品集は、リトグラフ9点と4都市での展示の記録を収めた本です(集英社の発表、2026年7月31日)。B4判・106ページで、価格は11,000円(税込)、国内配送料は別に1,100円です。

注文の受付は8月24日から8月30日までで、予定数に達し次第終わる決まりでした。

『漫画術』と『新・漫画術』の違い

『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』は、2015年の『荒木飛呂彦の漫画術』の続編です。前作は、世界の16の国と地域で翻訳刊行されています(集英社の紹介文)。

項目漫画術新・漫画術 悪役の作り方
発売日2015年4月17日2024年11月15日
ページ数288ページ224ページ
定価(税込)1,100円1,034円
主な中身「美の黄金比」、キャラクターの「身上調査書」、ヘミングウェイに学んだストーリー作り「基本四大構造」の復習、悪役の作り方、泉京香の作り方、『The JOJOLands』第1話のコマ割り

ディオ・吉良吉影・ヴァレンタイン大統領の身上調査書が載っているのは、『新・漫画術』のほうです。ジョジョの悪役の設定に興味がある人は、こちらから開いてみてください。

原画展の歴代一覧(2026年は開催中?)

2026年10月3日時点で開催中なのは、イタリア・ヴェネツィアのベンボ宮での展示です。会期は11月22日までで、入場無料・火曜休館です(集英社マンガアートヘリテージの展示ページ)。

この展示は、ヴェネツィア・ビエンナーレと同じ時期に開かれる合同展『PERSONAL STRUCTURES』の一部。集英社マンガアートヘリテージが参加し、荒木飛呂彦のアートプリントを並べています。

国内では、麻布台ヒルズの展示が6月28日に終わりました。公式ポータルサイトのニュース(10月1日分まで)に、次の国内の原画展の告知は出ていません。

2003年のパリから2026年のヴェネツィアまで、原画やリトグラフの展示を日付順にまとめました。

会期展覧会名会場
2003年4月JOJO IN PARIS(初の個展)パリ
2011年9月17日〜10月6日岸辺露伴 新宿へ行くグッチ新宿
2012年7月28日〜8月14日荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 in S市杜王町せんだいメディアテーク
2012年10月6日〜11月4日荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 東京森アーツセンターギャラリー(六本木)
2013年6月28日〜7月14日荒木飛呂彦原画展 in フィレンツェGUCCI Show room(フィレンツェ)
2017年8月12日〜9月10日荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 in S市杜王町 2017せんだいメディアテーク
2018年8月24日〜10月1日荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋国立新美術館(東京)
2018年11月25日〜2019年1月14日同(大阪会場)大阪文化館・天保山
2020年1月25日〜3月29日同(長崎会場)長崎県美術館
2022年4月30日〜5月28日同(金沢会場)金沢21世紀美術館
2025年9月描き下ろしリトグラフの発表Minnesota Street Project(サンフランシスコ)
2025年11月Art Collaboration Kyoto 2025にあわせた展示東本願寺 白書院(京都)
2026年1月8日〜6月28日(3期)ジョジョの奇妙な冒険 / Lithograph & Lenticular Works集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリー(麻布台ヒルズ)
2026年5月9日〜11月22日JoJo / PERSONAL STRUCTURESベンボ宮(ヴェネツィア)

2025年9月からの4件は、同じ描き下ろしのリトグラフ9点が都市を移って展示されたものです。サンフランシスコ、京都、東京と回り、今はヴェネツィアにあります(集英社の発表、2026年7月31日)。

描き下ろし・コラボの仕事(ヱビスビール・大阪駅ほか)

連載とは別に、科学誌の表紙から駅のステンドグラス、ビールの缶まで描き下ろしています。

年仕事内容
2007年米科学誌『Cell』9月7日号の表紙研究で見つかったたんぱく質分解酵素をスタンド風に描いた
2011年『SPUR』とグッチのコラボ『岸辺露伴 グッチへ行く』と、グッチ店舗のウィンドウディスプレイ
2012年石川さゆりのアルバム『X -Cross-』40周年記念アルバムのジャケット
2016年『学習まんが 日本の歴史』の表紙10月28日刊行の全20巻の表紙に、集英社の漫画家たちと参加
2020年東京2020パラリンピック公式アートポスター作品名「神奈川沖浪裏上空」
2024年学会のポスター第125回日本外科学会定期学術集会
2024年JR大阪駅のステンドグラス「THE FOUNTAIN BOY」7月29日設置。原画と監修を担当
2024年『学習まんが 世界の歴史』第10巻表紙のイラスト
2025年ヱビスビールのデザイン缶2月12日と9月17日に数量限定で発売
2026年学会のポスター第127回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会・学術講演会
2026年博多座「六月博多座大歌舞伎」の祝幕八代目尾上菊五郎・六代目尾上菊之助の襲名披露

大阪駅のステンドグラスは、JR大阪駅の西口改札に直結する「イノゲート大阪」の1階にあります。

ヱビスビールのデザイン缶は2回発売

第1弾は2025年2月12日に、数量限定で発売されました。明治時代から続くヱビス(エビス)ビールの美人画ポスターを、荒木飛呂彦が現代風に描き下ろしています。

第2弾は9月17日に全国で発売され、美人画は「洋装」になりました。350ml缶と500ml缶で、中身は通常のヱビスビールと同じです(サッポロビールの発表、2025年8月19日)。

2026年10月3日時点で、第1弾のサッポロビールの特設サイトには「製造を終了いたしました」と書かれています。

表の見方と注意

  • 作品一覧の範囲: ほかの作家が描くスピンオフ『クレイジー・Dの悪霊的失恋』『魔老紳士ビーティー』は入れていません。表紙と挿絵だけを描いた小説『恥知らずのパープルヘイズ』も同じです。
  • 原画展の一覧の範囲: 2009年のルーヴル美術館の企画展のように、ほかの作家の作品が主になる展示は入れていません。ヴェネツィアは合同展の中の出展ですが、荒木飛呂彦の作品を見せる展示なので載せています。会期は、告知された期間を載せています。
  • 定価: 新書の定価は、2026年10月3日時点の集英社の書誌にある税込みの価格です。

参考

コメント

タイトルとURLをコピーしました