ヴァニラ・アイスは、ジョジョ第3部『スターダストクルセイダース』に登場するDIOの側近です。スタンドは、口の中の暗黒空間に飲み込んだ物を消し去る「クリーム」。TVアニメの声優は速水奨です。
DIOの館の戦い(第26巻)でアヴドゥルとイギーの命を奪い、最期はポルナレフに日の光の下へ追い込まれて崩れ去ります。
「攻撃が届かないクリームが、なぜ負けたの?」と引っかかっている人へ。実は本人も、DIOの血で吸血鬼にされていたことに気づいていませんでした。
この記事では、プロフィール・声優・登場する巻と話を表にまとめ、決着の場面まで巻数つきでたどります。
この記事は第3部のDIOの館での戦いの結末まで触れます(ネタバレを含みます)。
ヴァニラ・アイスのプロフィール(DIOの側近・吸血鬼)
ヴァニラ・アイスは、DIOのためなら死ぬこともいとわないほどの忠誠心を持つ側近です。初めて姿を見せるのは第26巻の第238話で、テレンス・T・ダービーの敗北をDIOに伝えに来ます。
原作と公式サイトに書かれているプロフィールを、表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | ヴァニラ・アイス |
| 登場する部 | 第3部『スターダストクルセイダース』 |
| 年齢 | 記載なし |
| 誕生日 | 記載なし |
| 身長・体重 | 記載なし |
| 血液型 | 記載なし |
| 出身 | 記載なし |
| 立場 | DIOの側近 |
| 種族 | 人間から吸血鬼に(第238話) |
| スタンド | クリーム(劇中で名前は出ない) |
| 初登場 | 第26巻 第238話・アニメ第3部第42話 |
| 北米版の名前 | Iced/Cool Ice |
年齢や身長は、公式ポータルサイトのキャラクター紹介にも書かれていません。
注目したいのは種族の行です。登場したその回のうちに人間から吸血鬼へ変わっていて、これが最期の場面につながります。
DIOの血で吸血鬼になった(第238話)
首の傷を治したいDIOに「血が欲しい」と頼まれると、ヴァニラ・アイスはためらわずにクリームで自分の首を切り落とします。流れ出た血は、そばの壺に注がれました(第26巻 第238話)。
DIOはその血を惜しみ、逆に自分の血を与えて彼を蘇らせます。人間だった体は、このときから吸血鬼のものになりました。
蘇ったヴァニラ・アイスは、扉を使わずに壁を壊して部屋を出ていきます。扉から出ればいいのに、とDIOがこぼす場面も同じ回です。
本人は、自分が吸血鬼にされたことに気づいていません。知らないまま、館に入ってきたアヴドゥルたちを迎え撃ちに向かいます。
名前の由来と作者のコメント
名前の由来は、アメリカのラッパー、ヴァニラ・アイス(Vanilla Ice)です。『集英社ジャンプリミックス スターダストクルセイダースvol.9』の170ページに書かれています。
ラッパーのほうは、1990年のアルバム『To The Extreme』がヒットした人物です。
北米版では、名前が変えられました。格闘ゲームとOVAは「Iced」、『オールスターバトル』以降とTVアニメは「Cool Ice」です。
作者の荒木飛呂彦は、嫌いなキャラクターとしてヴァニラ・アイスを挙げています。画集『JoJo6251 荒木飛呂彦の世界』(1993年)で、嫌な奴を描こうと思って描いたと語っています。
ヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」の能力
クリームは、口の中に暗黒空間を持つスタンドです。飲み込まれた物は、本体とクリーム自身を除いてすべて消滅します(公式ポータルサイト)。
アヴドゥルの体も、この暗黒空間で粉みじんになりました(第26巻 第239話)。
もう一つの使い方が、本体ごと隠れることです。クリームが自分の口の中にヴァニラ・アイスと一緒に入ると、この世界から気配が完全に消えます。
あとに残るのは、球のような形の入り口だけ。この入り口はスタンド使いにも見えず、空気も動かしません。
隠れたまま動き回れば、相手からは攻撃されずに、触れた物を一方的に飲み込めます。
姿は、大きな口と2本の角を持つ骸骨のような像です。荒木飛呂彦は『JOJOVELLER完全限定版 STANDS』(2013年)で、デザインについて語っています。イメージしたのは、死神や中世フランスの死刑執行人です。
画集『JOJO A-GO!GO!』には、クリームのステータスも載っています。破壊力B・スピードB・射程距離D・持続力C・精密動作性C・成長性D。
スタンド名の由来は、イギリスのバンド、クリーム(Cream)です。ヴァニラ・アイスの名前と同じく、ジャンプリミックスvol.9の170ページに書かれています。
バンドのクリームは、1966年にエリック・クラプトンらが結成した3人組。
劇中ではスタンド名が出てこないので、「クリーム」の名は公式ポータルサイトや画集で確かめてください。
できること・できないこと
原作で描かれた場面から、巻と話つきで表にまとめました。
| 項目 | できる・できない | 根拠(巻・話) |
|---|---|---|
| 飲み込んだ物を消す(人の体も) | できる | 第26巻 第239話 |
| 本体ごと隠れて気配を消す | できる | 第26巻 第238話 |
| 隠れたまま壁や扉を壊して進む | できる | 第26巻 第238〜240話 |
| 隠れたまま外の様子を見る | できない | 第26巻 |
| 物をすり抜けて進む | できない | 第26巻 第242話 |
攻撃は届かないのに、外は見えない。この組み合わせを頭に入れておくと、次の決着の場面が読みやすくなります。
クリームの強さと弱点
ジョースター一行のうち、アヴドゥルとイギーの2人がこの戦いで命を落としています。
そんなクリームにも、弱点が2つあります。
1つ目は、物をすり抜けずに壊しながら進むこと。ポルナレフは部屋の砂を手がかりにクリームの通り道を読み、剣で口を突きました(第26巻 第242話)。
2つ目は、隠れている間は外が見えないことです。ポルナレフを仕留めたと思い込んだヴァニラ・アイスは、確かめるために顔を出しました。
実際には、ポルナレフは瀕死のイギーの砂に救われていました。顔を出した隙をねらわれ、ヴァニラ・アイスは反撃を受けます(第26巻 第244〜245話、アニメ第3部第44話)。
口を突かれても、顔を出したところを反撃されても倒れなかったのは、体が吸血鬼になっていたからです。とどめになったのは日の光でした(第26巻 第245話)。
決着までの流れは、このあとの「ヴァニラ・アイスの最期」で詳しくたどります。
ザ・ハンドとの違い
第4部の虹村億泰のザ・ハンドも、右手で物を空間ごと削り取って消すスタンドです。消し方と動き方の違いは、ザ・ハンドの記事の表で比べています。
ヴァニラ・アイスの声優(TVアニメ・OVA・ゲーム)
TVアニメの声優は、公式ポータルサイトに「CV:速水奨」とあるとおり速水奨です。
ただ、OVAやゲームでは担当が何度か変わっていて、ここが混ざりやすいところ。媒体と年で見分けてください。
| 作品(媒体) | 年 | 担当 |
|---|---|---|
| OVA Adventure 11 | 1994年 | 青野武 |
| 格闘ゲーム第1作(アーケード版) | 1998年 | 岸祐二 |
| 『未来への遺産』・PS版 | 1999年 | 速水奨 |
| 『オールスターバトル』 | 2013年 | 吉野裕行 |
| TVアニメ第3部第42〜44話 | 2015年 | 速水奨 |
| 『アイズオブヘブン』 | 2015年 | 速水奨 |
| 『オールスターバトル R』 | 2022年 | 速水奨 |
迷ったときの目安は、「TVアニメとそれ以降は速水奨」です。
格闘ゲームはカプコンの作品で、第1作のアーケード版(1998年12月)の声は岸祐二でした。
続く『未来への遺産』(1999年9月)とPS版(1999年10月14日)では、操作できるキャラクターに作り直されました。声も速水奨に替わりましたが、一部の技を使ったときだけは岸祐二の声です。
『オールスターバトル』は2013年8月29日の発売です。ヴァニラ・アイスは同じ年の10月24日から、追加のキャラクターとして加わりました。声は吉野裕行が担当しています。
2022年9月1日発売の『オールスターバトル R』では、第3部から第6部の配役がTVアニメに合わせられました。ヴァニラ・アイスの声も、ここで速水奨になります。
速水奨はドラマCD版で花京院も演じている
速水奨は、第3部のドラマCD版で花京院典明の声を担当していました。同じ第3部の中で、ドラマCDとTVアニメで別の人物を演じたことになります。
ほかに『オールスターバトル』のエンリコ・プッチ、『BLEACH』の藍染惣右介も演じています。
ヴァニラ・アイスが登場する巻と話
原作での出番は、第26巻の第238〜245話にまとまっています。巻の副題もそのまま「亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス」で、1992年4月10日に発行されました。
出来事ごとに、原作の巻・話とTVアニメの話数を表にまとめました。
| 出来事 | 原作(巻・話) | TVアニメ(第3部) |
|---|---|---|
| 首を切って血を捧げ、DIOの血で蘇る | 第26巻 第238話 | 第42話 |
| アヴドゥルを暗黒空間に飲み込む | 第26巻 第239話 | 第42話 |
| 館を壊しながらポルナレフとイギーを追う | 第26巻 第240〜241話 | 第43話 |
| 砂のDIOを見破り、イギーを蹴りつける | 第26巻 第241〜242話 | 第43話 |
| 円を狭めるように部屋を削っていく | 第26巻 第243話 | 第43話 |
| 額を貫かれ、首を折られる | 第26巻 第244〜245話 | 第44話 |
| 日の光を浴びて崩れ去る | 第26巻 第245話 | 第44話 |
| ヌケサクを見下す回想に出る | 第27巻 第247話 | 第44話 |
第27巻の回想を除けば、第26巻1冊で出番をすべて追えます。TVアニメなら、回想まで含めて第3部第42〜44話の3話です。
文庫版なら、第235〜250話を収める『Part3 スターダストクルセイダース』第9巻です。回想の第247話まで、この1冊で読めます。
ヴァニラ・アイスの最期(第26巻 第245話)
決着をつけたのは、吸血鬼の弱点の日の光です。TVアニメでは第3部第44話の場面にあたります。
イギーの最後の力に救われたポルナレフは、涙を流しながら額を剣で貫きました。シルバーチャリオッツは、そのまま首も折ります(第26巻 第244〜245話)。
ヴァニラ・アイスは、この傷からも起き上がって再び襲いかかってきます。何度も致命傷から立ち上がる姿を見て、ポルナレフはDIOが彼を吸血鬼にしていたと見破りました。
日の光を部屋に入れたのは、シルバーチャリオッツです。原作では窓のカーテンを切り裂き、アニメ第44話では扉を壊しました。
光を浴びた腕が、まず崩れます。挑発に乗って向かってきたヴァニラ・アイスは、そのまま日の光の中で崩れ去りました(第245話)。
アニメ公式サイトのあらすじにも「不死身とも思えるタフさを見せたヴァニラ・アイスもついに崩れ落ちる」とあります。
戦いのあと、ポルナレフの前に幻影となって現れ、天へ昇っていったのがアヴドゥルとイギーでした。
この戦いでポルナレフが負った傷は、ポルナレフの記事にまとめています。
OVA版の最期は違う
OVAでこの戦いを描くのは、Adventure 11「DIOの世界 -亜空の瘴気ヴァニラ・アイス-」です。1994年8月9日に発売されました。
経緯は少し違いますが、アヴドゥルとイギーの命を奪う点は原作と同じです。
大きく違うのは決着です。日光の差す中庭では、ヴァニラ・アイスはスタンドの口から外に出ません。
最期は、イギーの死に激昂したポルナレフの猛攻を受け、頭部を切断されて倒れます。日の光で崩れ去るのは原作とTVアニメの結末、と覚えておくと混ざりません。
ヴァニラ・アイスと関係する人物
ヴァニラ・アイスと直接関わった主な人物は、次の6人です。
- DIO: 血を捧げたヴァニラ・アイスを、自分の血で吸血鬼として蘇らせた主君です(第238話)。プロフィールと最期はDIOの記事で。
- モハメド・アヴドゥル: 第239話でポルナレフとイギーをかばい、暗黒空間に飲み込まれます。最期の場面はアヴドゥルの記事で詳しく。
- イギー: 砂のDIOで仕掛けて見破られ、蹴りつけられて致命傷を負います。この場面はイギーの記事でも追えます。
- ジャン=ピエール・ポルナレフ: 日の光でヴァニラ・アイスを倒した相手です。
- テレンス・T・ダービー: 第238話でヴァニラ・アイスがDIOに伝えたのが、この人物の敗北でした。
- ヌケサク: 第27巻の回想で、ヴァニラ・アイスやケニーGに見下される吸血鬼です。

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