ジョジョ「天国へ行く方法」とは|ノートの6つの条件と14の言葉

「天国へ行く方法」は、DIOがノートに書き残した計画のことです。目指す「天国」は宗教の天国ではなく、すべての人が自分の運命をあらかじめ知って覚悟できる状態を指します。

この記事は、ジョジョの第6部『ストーンオーシャン』の結末まで触れます(ネタバレを含みます)。

時を加速させることと天国がどうつながるのか。ここが第6部で分かりにくいところです。この記事では、ノートの6つの条件と「14の言葉」全14語を、原作の巻・話数とアニメの話数つきでまとめました。

「天国へ行く方法」とは何か(DIOのノートに書かれた6つの条件)

DIOが研究して1冊のノートに書き残した理論、それが「天国へ行く方法」です。ノートには、実現に必要なものが6つ並んでいます。

この名前がプッチ神父の口から出るのは、第6部第6巻です(アニメ第12話)。全文が読めるのは、承太郎の記憶DISCの中身として示される第11巻。

条件と、プッチがそれをどう満たしたかを表にまとめました。

条件ノートの書き方プッチが満たした方法
ザ・ワールド「必要なものは『わたしのスタンド』である」DIOの死で消えたため、DIOの骨で代用
信頼できる友欲望を抑えられ、人の法より神の法を尊ぶ人間DIOが友と呼んだプッチ本人
極罪を犯した36名以上の魂罪人の魂には強い力がある刑務所の囚人の魂を骨に吸わせる
14の言葉自分を忘れないようスタンドに刻む言葉緑色の赤ちゃんに向かって唱える
スタンドを捨てる勇気朽ちるスタンドが魂を集め「新しいもの」を生むDIOの骨から緑色の赤ちゃんが生まれる
最も重力が弱い場所北緯28度24分・西経80度36分で新月を待つケープ・カナベラルへ向かう

この6つがそろって初めて実現する、というのがノートの書き方です。ただし、プッチが動いた順番はノートの並びと少しずれます。

14の言葉は、5番目の条件で生まれたものに向かって唱えるからです。表の順で言えば、5番目のあとに4番目が来ます。

第6部の巻数は通し番号ではなく1巻から数え直します。この記事の「第11巻」も、第6部としての11巻です。

「天国」が指すもの(運命を知って覚悟できる状態)

プッチの言う「天国」は、死後に行く場所ではありません。宇宙を一巡させて、すべての生物に自分の運命を潜在意識で分からせた状態を指します(第6部第17巻)。

ここでいう運命とは、「これから先、いつ何が自分の身に起こるか」のこと。それを知ったうえで受け入れられる世界が、プッチの求めた幸福の形でした(第17巻)。

DIOはプッチに、無敵の肉体や大金や人の頂点では本当の幸福は得られないと語っています(第6部)。真の幸福を見た者こそが真の勝利者だ、というのがDIOの考えでした。

手段の「時の加速」と目的の「天国」が遠く感じられるのは、間に「運命を知らせる」という一段が挟まるからです。

プッチが「天国へ行く方法」を実行した手順

プッチは、ノートの6つを刑務所の中とケープ・カナベラルで順に埋めていきます。ここからは5つの段階に分けて、巻と話数つきで追いかけます。

1. 承太郎の記憶DISCからノートの中身を取り戻す

出発点は、ノートそのものがもう存在しないことです。1989年にDIOを倒した承太郎が、その手で焼き捨てていました(第6部)。

この1989年は、単行本の説明と第4〜6部の作中での年です。画集『JoJo6251』の年表や公式サイト、アニメでは1988年1月16日になっています。

中身は承太郎の記憶に残っていました。その承太郎から、スタンドと記憶の2枚のDISCが奪われます(アニメ第6話)。

奪ったのはプッチのスタンド、ホワイトスネイクです。この記憶からプッチは計画を復元しました。

ノートの中身が読者に開かれるのは、徐倫が承太郎の記憶DISCを見る場面です(第11巻)。プッチはそれより前に、同じ記憶から計画を読み取っています。

アニメで追いかけたい人は、第6部が何話まであるかを先に押さえておくと迷いません。

2. DIOの骨に「36名以上の魂」を集める

ノートの3つ目の条件は、極罪を犯した36名以上の魂です。DIOは、罪人の魂には強い力があると書いています(第11巻)。

ザ・ワールドはDIOの死とともに消えているので、プッチは代わりにDIOの骨を使いました(第6部)。

骨に触れた囚人は、次々と植物に変わります。植物どうしが根でつながり、魂を吸い上げました(第9巻・第76〜77話/アニメ第19話)。

そこから果実のように生まれたのが「緑色の赤ちゃん」です(第9巻)。DIOがノートに書いた「新しいもの」が、これにあたります。

3. 緑色の赤ちゃんに14の言葉を告げて融合する

ノートには、生まれたものが「信頼できる友」の発する14の言葉に知性を示す、と書かれています(第11巻)。プッチはそのとおりに14語を唱えました。

赤ちゃんはプッチに関心を示します。プッチの手に埋め込まれていたDIOの骨にも呼応し、そのまま融合しました(第11巻・第95話/アニメ第22話)。

14の言葉が唱えられるのは、この融合の場面です。全14語の並びは、後半の一覧にまとめました。

融合したプッチには、ジョースター家と同じ星型のあざが現れます(第11巻)。このあざによって、ジョースターの血を引く人間の存在を感じ取れるようになりました。

4. 重力の弱いケープ・カナベラルへ行き、新月を待つ

ノートの最後の条件は場所で、北緯28度24分・西経80度36分と数字で指定されています(第11巻)。この座標が指すのがケープ・カナベラルです。

スペースシャトルの打ち上げ施設があるこの一帯は、地球上でも「引力」が弱い場所とされています(アニメ第33話)。ノートには、そこで次の新月を待てとも書かれていました。

プッチは脱獄した徐倫たちを避けて北へ向かい、新月までの日数を数えます(アニメ第25話・第28話)。ケープ・カナベラルに着くと、ホワイトスネイクはC-MOONに進化しました(第16巻/アニメ第34話)。

条件そのものは新月のときの重力であって、新月という時間ではありません。結果としてプッチは、新月を待たないまま条件を満たしています(第17巻)。

条件は「時間」ではなく「重力」だと覚えておくと、終盤の展開を追いやすくなります。

5. メイド・イン・ヘブンで時を加速させ、宇宙が一巡する

最終決戦で「重力を最も軽減できる位置」に達したプッチのC-MOONは、メイド・イン・ヘブンに進化します(第17巻)。承太郎の放った銛が届く直前に「天国の時」が訪れました(アニメ第36話)。

加速は止まらず、宇宙は終わりを迎えて一巡します。人類は世界の終点に到着し、新しい世界を迎えました(アニメ第38話)。

一巡した世界では、死んだ人の枠に別の人物が納まります(第17巻)。ここまで進んだ時点で、ノートの6つはすべて満たされています。

「天国へ行く方法」の「14の言葉」全14語の一覧

ノートに書かれた14の言葉は、順番も含めて次の並びです(第6部第11巻)。

順番言葉
1らせん階段
2カブト虫
3廃墟の街
4イチジクのタルト
5カブト虫
6ドロローサへの道
7カブト虫
8特異点
9ジョット
10天使(エンジェル)
11紫陽花
12カブト虫
13特異点
14秘密の皇帝

カブト虫が4回、特異点が2回。14語のうち、違う言葉は10種類だけです。

並び順を間違えやすいのもここです。原作のノートは「らせん階段」から始まり、「秘密の皇帝」で終わります(第11巻)。

14語をそのまま覚えたい人は、この順番で押さえてください。

14の言葉の意味は原作では明かされていない

14語が何を指すのかは、原作では説明されていません。DIOがノートに書いたのは、自分自身を忘れないようスタンドに傷として刻む、という使い道だけです(第11巻)。

カブト虫が4回くり返される理由も、ノートには書かれていません。原作で確かめられるのは、14語の並びと使い道までです。

小説では、14の言葉に独自の掘り下げがあります。書名は『JOJO’S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVEN』で、2011年に出た1冊です。ただし小説の中身は、原作で明かされた設定とは別ものです。

原作・小説『OVER HEAVEN』・ゲーム『アイズオブヘブン』で違うところ

「天国へ行く方法」は、原作の外でも扱われています。媒体ごとに、どこまでが語られているかをまとめました。

媒体(年)「天国へ行く方法」の扱い
原作『ストーンオーシャン』(1999〜2003年)ノートの6つの条件と14の言葉。意味の説明はない
小説『OVER HEAVEN』(2011年)ノートの中身を復元したという体裁でDIOの思索を描く
ゲーム『アイズオブヘブン』(2015年)「天国に到達したDIO」が最終ボスとして登場

原作で確かめられるのは1行目だけです。2行目と3行目は原作の設定ではないので、混ぜて覚えると話が食い違います。

小説『OVER HEAVEN』を書いたのは西尾維新で、荒木飛呂彦が原作として名を連ねます。2011年12月16日に集英社のJUMP j BOOKSから出ました。

中身は、承太郎が焼いた灰から暗号化された内容を復元したという設定です。前書きには「解釈のひとつである」という断りが置かれています。

ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』は2015年12月17日発売です。PlayStation 3とPlayStation 4向けで、開発はサイバーコネクトツー。

物語は第3部の終盤から始まり、承太郎がDIOの遺体からノートを燃やす場面が描かれます。最終ボスは「天国に到達したDIO」で、スタンドはザ・ワールド・オーバーヘブン。

このスタンドは、触れた相手にDIOの望む真実を上書きします。荒木飛呂彦はこのゲームのオリジナルストーリーを監修し、「天国に到達したDIO」のデザインにも関わりました。

よくある疑問

DIOはどこで「天国へ行く方法」を知ったのか

原作で描かれるのは、DIOがこの理論を研究し、1冊のノートに書き残したところまでです。

DIOはプッチにノートの存在を伝え、自分の骨を渡しています(第6部)。ノートにある「信頼できる友」は、DIOにとってプッチのことでした。

その先を描くのが小説『OVER HEAVEN』(2011年)で、DIO自身の語りの形をとります。ただし、そこにある記述は原作の設定ではありません。

なぜプッチは承太郎の記憶DISCを狙ったのか

ノートが焼かれ、中身が承太郎の記憶にしか残っていなかったからです(第6部)。プッチはジョンガリ・Aと組んで徐倫を刑務所に送り込み、面会に来た承太郎からDISCを抜き取りました。

第6部でDISCの奪い合いが続くのは、この一点が理由です。

DIOの息子のひとりヴェルサスも、承太郎のDISCを狙いました。「天国へ行く方法」を自分のものにするためです(アニメ第30話)。

時を加速させることと「天国」はどうつながるのか

原作の描写を順に並べると、次の3段になります(第17巻)。

  1. メイド・イン・ヘブンが時間を加速させ、宇宙を終わらせて次の宇宙へ一巡させる
  2. すべての生物が、次の宇宙で自分に起こることを潜在意識で知る
  3. 何が起こるか分かったうえで受け入れる。その状態がプッチの言う「天国」

加速そのものが目的ではありません。全生物に運命を体験させるための手段が、時の加速でした(第17巻)。

土台にあるのは、幸福とは覚悟だという考え方です。魂に一巡分の記憶を引き継がせる理屈なので、先に死んだ人は「天国」に入れません(第17巻)。

「天国へ行く方法」は第3部で出てきたのか

第3部『スターダストクルセイダース』の本編には出てきません。ノートも「天国」も、語られるのは第6部からです。

承太郎がノートを焼いたのは、DIOを倒した直後という設定です(第6部)。

ゲーム『アイズオブヘブン』は、承太郎がノートを燃やす場面から物語が始まります(2015年)。第3部の続きという形ですが、漫画の第3部にこの場面はありません。

「天国へ行く方法」は最後まで実行されたのか

計画は、時の加速で新しい宇宙にたどり着くところまで進みます(アニメ第38話)。ただし、そこでプッチはエンポリオに敗れました。

計画が完成するのは、時が加速を始めた日まで戻ってきたときです(第17巻)。そこへ届く前に本体が死んだため、「天国」は未完成のまま崩れました。

残ったのは、それまでの世界とは似て異なる新しい世界です。

根拠となる描写と発言

条件と手順の出典を、場面ごとに一覧にしました。

描写・発言出典それが示すこと
プッチが「天国へ行く方法」の名前を口にする第6部第6巻/アニメ第12話計画の存在が示される場面
ノートの全文が記憶DISCの中で示される第6部第11巻6つの条件と14の言葉の出典
DIOの骨に触れた囚人が植物に変わる第6部第9巻・第76〜77話/アニメ第19話「36名以上の魂」を集める段階
プッチが14の言葉を告げて緑色の赤ちゃんと融合第6部第11巻・第95話/アニメ第22話14の言葉が唱えられる場面
ケープ・カナベラルは「引力」が弱い場所アニメ第33話「最も重力が弱い場所」の正体
時の加速が止まらず宇宙が一巡する第6部第17巻/アニメ第38話計画が新しい宇宙まで進んだこと
ノートを復元したという体裁の小説『OVER HEAVEN』(2011年)原作の外での掘り下げ
「天国に到達したDIO」が最終ボスとして登場『アイズオブヘブン』(2015年)ゲーム独自の設定

原作だけで答えが出るのは、上から6行目までです。7行目と8行目は、原作の外で足された設定になります。

原作で確かめたい人は、出典の欄の巻数から当たってみてください。

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参考

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