2007年2月17日公開のアニメ映画『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』は、DVDも配信もありません。Blu-rayも含めてソフト化は一度もされておらず、2026年10月21日時点で公式に見る方法はありません。
配信サービスで「ファントムブラッド」を探すと作品が出てくるので、ここは混乱しやすいところ。出てくるのは、題名が同じ2012年のTVアニメ版です。
この記事では、劇場版の公開の記録と声優、ソフト化されない理由で分かっていること、第1部をアニメで見る方法をまとめました。
ファントムブラッドの映画(2007年)を見る方法はある?(2026年10月21日時点)
劇場版には、公式に見る手段が一つもありません。題名が同じTVアニメ版と並べると、違いがはっきりします。
| 見る手段 | 劇場版(2007年) | TVアニメ第1部(2012年) |
|---|---|---|
| DVD・Blu-ray | 発売されていない | Blu-ray BOX(2017年9月13日発売) |
| 見放題の配信 | 公式の案内なし | 公式ポータルに案内あり |
| レンタル・購入の配信 | 公式の案内なし | 公式ポータルに案内あり |
| 公式ポータルのアニメ一覧 | 項目なし | 1st Seasonとして掲載 |
公式ポータルのアニメ一覧は、1st〜6th SeasonとOVA『岸辺露伴は動かない』だけです。配信情報の「見放題配信」「都度課金配信」のどちらにも、劇場版は載っていません。
第1部をアニメで見たいなら、公式に見られるのはTVアニメ版の第1〜9話です。サービスごとの一覧は、ジョジョアニメの配信早見表で確かめてください。
劇場版ファントムブラッドの公開の記録
劇場版は2007年2月17日(土)公開の90分の作品で、制作はA.P.P.P.、監督は羽山淳一です。公開当時の作品データを表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 題名 | ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド |
| 公開日 | 2007年2月17日(土) |
| 上映時間 | 90分 |
| 映倫の区分 | PG12 |
| 原作 | 荒木飛呂彦 |
| 監督 | 羽山淳一(キャラクターデザイン・総作画監督も担当) |
| 脚本 | 山田光洋 |
| 音楽 | Marco d’Ambrosio |
| 主題歌 | SOUL’d OUT「VOODOO KINGDOM」 |
| アニメーション制作 | A.P.P.P. |
| 配給 | クロックワークス |
| 製作 | JOJOファントム ブラッド製作委員会 |
作ったのは、第3部のOVAを手がけたスタッフが再び集まったチームです。監督の羽山淳一も、第3部のOVAではキャラクターデザインを担当していました。
製作委員会には、クロックワークス、A.P.P.P.、集英社、テレビ東京など8社が入っていました。そのうちテレビ東京の作品ページ(CINEMA STREET)には、公開日やスタッフが今も載っています。
当時の公式の記録を自分で確かめたいなら、記事の最後の「参考」から開いてみてください。
主題歌の「VOODOO KINGDOM」は、ディオの視点で歌詞が書かれた曲です。シングル「GROWN KIDZ / VOODOO KINGDOM」は、公開4日後の2月21日に発売されました。
劇場版の曲はジョジョのアニメ主題歌一覧にも入っていて、TVアニメ版の主題歌と並べて見られます。
発表から今までの年表
劇場版の公開予定が明らかになったのは、封切りの約5か月前、2006年9月13日の記者発表会でした。そこから2026年までの主な出来事を年表にしました。
| 年月日 | 出来事 |
|---|---|
| 2006年9月13日 | 六本木で共同プロジェクトの記者発表会。映画は90分、2007年2〜3月ごろ公開の予定 |
| 2006年10月26日 | PS2ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』発売。予約特典のDVDに映画のスペシャル映像 |
| 2006年12月19日 | 主題歌がSOUL’d OUTに決まったと報じられる |
| 2007年2月17日 | 劇場版が公開 |
| 2007年2月21日 | シングル「GROWN KIDZ / VOODOO KINGDOM」発売 |
| 2007年 | 集英社から関連書籍2冊(究極総集編 OVER DRIVE/OFFICIAL MOVIE GUIDE) |
| 2008年5月 | 第3部OVAの表現の問題で、OVAが事実上の廃盤に |
| 2011年8月26日 | 「映像ソフト化は未だなされていません」と報道 |
| 2012年10月5日 | TVアニメ1st Season放送開始(第1〜9話が第1部) |
| 2026年10月21日 | 公式ポータルのアニメ一覧に劇場版の項目なし |
ソフトの話が出てくる2008年と2011年の行は、「なぜ見られない?」の節で詳しく取り上げます。
荒木飛呂彦の執筆25周年・シリーズ生誕20周年の記念作品
劇場版は、PS2ゲームと同時に進んだ「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド共同プロジェクト」の作品です。荒木飛呂彦の執筆25周年とシリーズ生誕20周年の記念でした(電撃オンライン、2006年9月13日)。
テレビ東京の作品ページにも、「ARAKI HIROHIKO 25th×JOJO 20th」の文字が入っています。
六本木の発表会には、荒木飛呂彦、羽山淳一監督、ディオ役の緑川光、お笑いコンビのスピードワゴンの2人が出席しました。荒木飛呂彦はこの場で、20年前の作品がゲームや映画になることを「我が子を嫁に出すような気持ち」と話しています。
羽山監督の説明では、第1部をジョジョの成長に合わせて3つのパートに分けて作る予定でした。「少年パート」「青年パート」「“ディオ”との対決パート」の3つです。
前売券と劇場の特典
劇場の窓口では、特典付きの前売券が2種類売られました。原作イラストのA3ポスターが付く「プレミアムJOJOチケット」と、石仮面ストラップ付きの特別鑑賞券です。
ストラップの石仮面は、メディコス・エンタテインメントが作ったもの。ユナイテッド・シネマでは、2回目に見た人にクリアファイル、3回目に見た人にオリジナルピンバッジを配りました。
ここに挙げた特典はどれもポスターや小物で、映像が入ったものはありません。
劇場版ファントムブラッドの声優・キャスト
劇場版のジョナサンは小西克幸、ディオは緑川光、エリナは水樹奈々です。主な6人と特別出演のスピードワゴンの2人は、テレビ東京の作品ページの配役に載っています。
劇場版の主な配役10人を、TVアニメ版の声優と比べた表です。10人とも、TVアニメ版とは別の声優が演じています。
| 役 | 劇場版(2007年) | TVアニメ(2012年) |
|---|---|---|
| ジョナサン・ジョースター | 小西克幸 | 興津和幸 |
| ディオ・ブランドー | 緑川光 | 子安武人 |
| エリナ・ペンドルトン | 水樹奈々 | 川澄綾子 |
| ウィル・A・ツェペリ | 小山力也 | 塩屋翼 |
| ジョージ・ジョースターI世 | 磯部勉 | 菅原正志 |
| トンペティ | 坂口芳貞 | 大木民夫 |
| ダリオ・ブランドー | 小沢一敬(スピードワゴン) | 宮澤正 |
| ワンチェン | 井戸田潤(スピードワゴン) | 中博史 |
| ブラフォード | 奈良徹 | 津田健次郎 |
| タルカス | 園部好德 | 稲田徹 |
| ロバート・E・O・スピードワゴン | 登場しない | 上田燿司 |
ディオの緑川光、ツェペリの小山力也、ジョースター卿の磯部勉は、2006年のPS2ゲームでも同じ役でした。ジョナサンの小西克幸とエリナの水樹奈々は、ゲームともTVアニメ版とも違う、劇場版の配役です。
スピードワゴンは出てこない
2006年の発表会の時点で、スピードワゴンは時間の関係で登場しないと明かされていました(電撃オンライン)。
声の出演には、この人物から名前をとったお笑いコンビのスピードワゴンが加わりました。小沢一敬がダリオ・ブランドー、井戸田潤がワンチェンを演じました。
スピードワゴンのほかにも、主要な人物の多くが尺の都合で出てきません。TVアニメ版で声がついたポコ、ダイアー、ストレイツォ、切り裂きジャックも、劇場版の配役の記録がない人物です。
劇場版のキャストを調べていて「スピードワゴン」の名前が出てきたら、それはお笑いコンビの2人のことです。
なぜ見られない? ソフト化されない理由で分かっていること
劇場版をソフト化しない理由は、公式には発表されていません。理由を探すと2008年のOVAの話に行き着くので、ここは話が混ざりやすいところです。
記録に残っているのは、次の2つの事実です。ソフトが出ていないことと2008年の件は、別々の記録として読んでください。
公開から一度もソフト化されていない
2011年8月26日の報道では、劇場版は「映像ソフト化は未だなされていません」とされています(GIGAZINE)。このとき、公開から4年がたっていました。
2026年10月21日の時点でも、公式ポータルのアニメ一覧と配信情報に劇場版はありません。公開から19年たった今も、ソフトは一度も出ていないままです。
2008年にA.P.P.P.のジョジョ作品が入手困難に
公開の翌年の2008年5月、同じA.P.P.P.が作った第3部のOVAで表現の問題が見つかりました。OVAは事実上の廃盤になり、今ではA.P.P.P.が作ったジョジョの作品はどれも手に入りにくくなっています。
この件と、劇場版がソフト化されないことを結びつけた公式の説明はありません。OVAが出荷停止になった経緯は、旧OVA版とTVアニメ版の違いにまとめています。
第1部をアニメで見るならTVアニメ版の第1〜9話
TVアニメ1st Seasonの第1〜9話は、2012年10月5日に放送が始まりました。公式ポータルには、見放題配信と都度課金配信の両方の案内があります。
どのサービスで見られるかは、ジョジョアニメの配信早見表にまとめています。ソフトで持ちたいなら、第1〜9話を収めたBlu-ray BOX<初回仕様版>が2017年に出ました。
劇場版が90分にまとめた第1部を、TVアニメ版は9話かけて描いています。どの話で何が起きるかは、ジョジョ1部の各話の早見表で話ごとに追えます。
原作で読むなら、第1部は単行本の第1〜5巻(全44話)です。
劇場版と間違えやすい作品
「ファントムブラッド」の名前がつく作品は、劇場版のほかにTVアニメ・ゲーム・舞台があります。旧OVAと実写映画も含めて、取り違えやすい6つを整理しました。
- 配信サービスにある『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』は、TVアニメ版の第1〜9話です。公式ポータルの配信情報でも、作品名がこの題名になっています
- 公式ポータルにある「ファントムブラッド Blu-ray BOX」(2017年9月13日発売)も、中身はTVアニメ版の第1〜9話です
- 2006年のPS2ゲームも同じ題名です。予約特典のDVDに入っていたのは映画のスペシャル映像で、本編ではありません
- 2024年2月から帝国劇場で上演されたミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』は、アニメではなく舞台の作品です
- 同じA.P.P.P.の旧OVA(1993〜2002年)は第3部だけで、第1部は入っていません
- ジョジョの劇場アニメは2007年のこの1本で、ほかの映画は実写です。第4部の実写映画が2017年、岸辺露伴の映画が2023年と2025年に公開されました
「2007年」と「劇場アニメ」の2つがそろっていなければ劇場版ではない、と覚えておくと迷いません。
関連する記事
- ロバート・E・O・スピードワゴンの声優と最期。劇場版に出てこないスピードワゴンの、TVアニメ版の声優が分かります
- 旧OVA版とTVアニメ版の違い。同じA.P.P.P.が作った旧OVAの話数と、ソフトの状況をまとめています
- ジョジョアニメの配信早見表。TVアニメ版の第1部を見られるサービスが分かります


コメント